ASUS ROG ALLY(アールオージー エイライ)の実機を見てきました

ASUS ROG ALLY(アールオージー エイライ)の実機を見てきました

先日予約が開始されたASUS製のWindows 11搭載のゲーミングPC「ROG ALLY(アールオージー エイライ)」が気になっています。

 

スペック一覧

 

ASUS ROG ALLY Valve Steam Deck GPD Win4
CPU 上位モデル: AMD Ryzen Z1 Extreme 8コア/16スレッド、3.3~5.1GHz、16MBキャッシュ、4nm、Zen4
※詳細
下位モデル: Ryzen Z1 6コア/12スレッド、3.2~4.9GHz、16MBキャッシュ、Zen4
AMD Ryzen 4コア/8スレッド、2.4~3.5GHz、4~15W、Zen2カスタム AMD Ryzen 7 6800U 8コア/16スレッド、2.7~4.7GHz、16MBキャッシュ、Zen3+、28W
GPU 上位モデル: 12CU/768基/256bit/LPDDR5(Micron)/8.6 TFLOPS
下位モデル: 4CU/2.8T FLOPS
8CU/最大1.6GHz/RDNA2/1.6 TFLOPS Radeon 680M 最大2.2GHz/12CU/768基/3.4 TFLOPS
※詳細
RAM LPDDR5-6400 16GB デュアルチャンネル、オンボード LPDDR5-5500 16GB デュアルチャンネル、オンボード LPDDR5-6400 16GB or 32GB
SSD Micron 2400 MTFDKBK512QFM 512GB(M.2 2230 交換可/PCIe 4.0×4/176層QLC NAND、読込最大4200MB/s、書込最大1800MB/s、TBW:150TB) 64GB eMMC(PCIe 2.0×1)
256GB NVMe SSD(PCIe 3.0×2)
512GB(PCIe 3.0×4 or PCIe 3×2)
PCIe 4.0×4 512GB~2TB(接続はGen4×4だが、内蔵しているSSDはGen3×4)
外部ストレージ micro SDXCスロット(UHS-II対応) micro SDXCスロット(UHS-I対応) micro SDXCスロット(UHS-II対応)
キーボード 非搭載(ソフトウェアキーボード) 非搭載(ソフトウェアキーボード) 搭載(英字QWERTYキーボード、バックライト内蔵)
外部接続 USB 3.2 10Gbps Type-C×1ポート(データ、USB PD、DP Alt映像出力/DP 1.4)、ROG XG Mobile専用端子×1、3.5mmイヤホン/マイク入出力 USB 3.2 10Gbps Type-C×1ポート(データ、USB PD、DP Alt映像出力/DP 1.4)、3.5mmイヤホン/マイク入出力 USB 4(40Gbps) Type-C×1ポート、USB 3.2 10Gbps Type-C×1ポート、USB 3.2 10Gbps Type-A×1ポート、3.5mmイヤホン/マイク入力
ディスプレイ 7型IPS 光沢液晶/フルHD解像度(1920×1080@120Hz)、315ppi、500nit
10点マルチタッチ対応
※デジタイザー非搭載
7型IPS 光沢 or 非光沢液晶/WXGA解像度(1280×800@60Hz)、400nit
10点マルチタッチ
※デジタイザー非搭載
6型IPS、光沢液晶/HD解像度(1280×720@60Hz)、368ppi、400nit
10点マルチタッチ対応
無線LAN Wi-Fi 6E対応、オンボード
MediaTek Filogic 330 MT7922(RZ616) 160MHz 2×2
※詳細
Wi-Fi 5対応、オンボード Wi-Fi 6E、オンボード
Intel AX210
Bluetooth v5.1 v5.0 v5.2
スピーカー ステレオスピーカー(1W×2、Dolby Atmos対応) ステレオスピーカー ステレオスピーカー
マイク シングルアレイマイク デュアルアレイマイク シングルアレイマイク
センサー 加速度センサー、ジャイロセンサー 6軸ジャイロセンサー、環境光センサー 3軸ジャイロセンサー、3軸重力センサー
セキュリティ 指紋認証(電源ボタン兼用) 指紋認証(電源ボタン兼用)
外部GPU 対応(ROG XG Mobile) 非対応 対応(USB 4/40Gbps経由)
OS Windows 11 Home 64bit SteamOS 3.0+KDE Plasma(Archベース) Windows 11 Home 64bit or Steam OSサポート
充電端子 USB Type-C(20V/3.25A 計USB PD 3.0 45W充電) USB Type-C(計USB PD 3.0 45W充電) USB Type-C(計USB PD 3.0 65W充電)
バッテリー 10.2時間(4セル/40Wh) 2~8時間(40Wh) 約10時間(45.62Wh)
サイズ 幅:280 × 奥行き:111.38 × 高さ:21.22~32.43 mm 幅:298 × 奥行き:117 × 高さ:49 mm 幅:220 × 奥行き:92 × 高さ:28 mm
重量 約608g 約669g 約598g
価格 上位モデル: 109,800円(税込、2023年6月14日発売予定)
下位モデル: 89,800円(税込、2023年夏以降発売予定)
eMMC 64GB: 59,800円
NVMe 256GB: 79,800円
NVMe 512GB: 99,800円
16GB/512GB: 140,000円
16GB/1TB: 150,000円
32GB/1TB: 171,000円
32GB/2TB: 189,000円
発売日 上位モデル: 2023年6月14日
下位モデル: 2023年夏以降発売予定
2022年2月25日(米国)
2022年12月20日頃(日本)
2023年4月下旬
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メーカー公式URL
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代理店公式URL
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対抗馬としては既に発売済みの「Valve Steam Deck」「GPD Win 4」辺りとなりそうです。(その他もあるが割愛。)

「ROG ALLY(アールオージー エイライ)」は価格面でもかなり健闘しており、下位モデルが税抜599ドル(税込89,800円)、上位モデルが税抜699ドル(税込109,800円)とSteam Deck(59,800円~99,800円)と比較するとやや若干価格は上がるものの、CPU/GPU/ディスプレイ周りの仕様の違いを考慮すると十分戦える価格設定となっていることが分かります。

但し「GPD Win 4」のように物理スライド式の英字QWERTYキーボードがある訳ではなく、Windows 11に搭載されているソフトウェアキーボードで入力する形となります。

 

 

 

最新のRyzen Z1シリーズ採用

 

 

上位モデル 下位モデル
CPU AMD Ryzen Z1 Extreme AMD Ryzen Z1
ベース Zen4ベース(Phoenix)
※Ryzen 7040シリーズ(HS/Uと同等)
製造プロセス 4nm
チップ構造 モノリシック
コア数 8コア/16スレッド 6コア/12スレッド
周波数 3.3~5.1GHz 3.2~4.9GHz
L2キャッシュ 8MB 6MB
L3キャッシュ 16MB 16MB
GPUベース RDNA 3ベース
GPUコア数 12CU 4CU
GPU性能 最大8.6 TFlops 最大2.8 TFlops
USB 4 内蔵
TDP 9~30W
URL URL URL

 

現時点で最新のPhoenixベース(Ryzen 7040シリーズHS/Uと同等、Zen4 + RDNA3)となる「Ryzen Z1シリーズ」を採用しており、上位モデルはRyzen Z1 Extreme(8コア/16スレッド、GPUコア数:12CU)、下位モデルはRyzen Z1(6コア/12スレッド、GPUコア数:4CU)かなりハイパフォーマンスなCPU及びオンボードグラフィックを内蔵

何気に最新の「4nm(Zen4 + RDNA3)」となり、従来のRyzen 6000 U/Hシリーズ(6nm/Zen3+ + RDNA2)の「Rembrandt」より微細化、CPU/GPUの世代も進んでいる所から、パフォーマンスの向上に期待が掛かります。

なお「ROG ALLY(アールオージー エイライ)」下位モデルは2023年夏以降の発売となり、上位モデルが2023年6月14日発売の予定です。

 

 

 

他社に圧倒的なアドバンテージを誇る「7インチ、光沢液晶、フルHD@120Hz」

 

「7インチ、光沢液晶、フルHD(1920×1080@120Hz)、マルチタッチ最大10点」を搭載しており、60Hzではなく倍の120Hzのため他社にはない圧倒的なアドバンテージがあります。

120Hz液晶があればゲーム時以外でも縦、横スクロールで残像感が少ない為、これだけで選ぶという人も多いハズ。

 

 

 

交換可能なPCIe 4.0×4接続のM.2 2230 NVMe 512GB SSD

 

メーカー Micron
型番 MTFDKBK512QFM
サイズ M.2 2230
接続 PCIe 4.0×4
NAND Micron QLC NAND(176層)
読込最大 4200MB/s
書込最大 1800MB/s
4Kランダム読込最大 400,000 IOPS
4Kランダム書込最大 400,000 IOPS
耐久性 150 TBW
URL URL

 

「ROG ALLY(アールオージー エイライ)」に搭載されているM.2 2230(NVMe/PCIe 4.0×4接続)のSSDはMicron製の「MTFDKBK512QFM」となっており、Micron製の176層QLC NANDを採用。

価格を重視するためか「ROG ALLY(アールオージー エイライ)」上位、下位モデル共に512GBのみの展開となっている点はやや残念。(恐らくコスト的な問題と予想)

とはいえ保証さえ飛ばせば、より大容量なM.2 2230(PCIe 4.0×4)の製品に交換可能なものが搭載されているところから、必要に応じて大容量のM.2 2230 SSDに交換する or micro SDXCカードを増設するのも良いかもしれません。

 

 

 

M.2 2230の大容量SSD

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M.2 2230のSSDは「Microsoft Surface Pro 7+以降」「Valve Steam Deck」「ASUS ROG Flow Z13」等に採用されており、採用機種が広がり始めているためか各社交換用のSSDを投入し始めているようです。

ここ最近では「ROG ALLY(アールオージー エイライ)」にも採用されている「Micron 2400シリーズ」「CORSAIR MP600 MINIシリーズ」「SABRENT SB-2130シリーズ」「SUNEAST SE900Gen4 23シリーズ」等があげられます。

 

 

 

UHS-II対応のmicro SDXCカードスロット

SSDを交換せずとも「micro SDXCカードスロット」による増設に対応しており、保証範囲内でストレージ容量を拡張することが可能です。

なお「micro SDXCカードスロット」「ROG ALLY(アールオージー エイライ)」上面に位置し、micro SDXCカード自体完全に埋まる方式のため、出っ張りもなく筐体内に収められました。

 

なおmicro SDXCカードスロットの読書性能的には「Seq読込100MB/s以下、Seq書込85MB/s以下」辺りとなり、UHS I相当のパフォーマンスと思っておいた方が無難そう。

 

 

 

無線LANはMediaTek製のWi-Fi 6E、Bluetooth v5.2対応

無線LANはMediaTek製の「Filogic 330 MT7922(RZ616) 160MHz 2×2」を採用しており、最新の「Wi-Fi 6E/Bluetooth v5.1」に対応しているため必要十分そうです。

 

 

 

ROG XG Mobileで外部GPUの接続も

AMD Ryzen Z1 Extreme、Ryzen Z1に内蔵されているGPUはあくまで「APUベース」の物となり、世代が進みRDNA3ベース(4nm)となったとはいえ「Core i7-10510U+GeForce GTX 1050 Max-Q、Ryzen 7 6800U+Radeon 680M」辺りの性能となっているため、まだまだ物足りない感もあります。

※それでもオンボードグラフィックとしては十分高性能ですが

そんな時に外部GPUが接続できるようにASUS独自の「ROG XG Mobile端子」が本体上面に用意されており、よりパフォーマンスを向上できるようにアップグレードパスが用意されている点も嬉しいところ。

但し「ROG ALLY(アールオージー エイライ)」本体代よりROG XG Mobileの方が高いのがネック。

 

 

 

Steam Deckより10%弱軽い

 

機種名 重量 サイズ
ASUS ROG ALLY 約608g 幅:280 × 奥行き:111.38 × 高さ:21.22~32.43 mm
Valve Steam Deck 約669g 幅:298 × 奥行き:117 × 高さ:49 mm
任天堂 Switch 2世代目 本体のみ:約297g
JoyCon付:約398g
JoyCon付:幅:約239mm × 奥行き:13.9 × 高さ: 102mm
任天堂 Switch 有機EL 本体のみ:約321g
JoyCon付:約420g
JoyCon付:幅:約242mm × 奥行き:13.9 × 高さ: 102mm

 

ライバルとなる「Valve Steam Deck(669g)」よりも1割弱軽い「約608g」となっており、実機展示の「ROG ALLY(アールオージー エイライ)」を持ち上げた時も「あ、思っていたより軽い」と感じられました。

但しその反面、本体は樹脂がメイン且つ白色となっており「長期間の使用時の手垢や紫外線などによる本体色の変色(黄ばみ)」が若干気になります。

 

 

 

用途は特殊だが、予想していたよりかは安価

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持ち運べるゲーム機(但しオンボードグラフィック)という立場上、用途はかなり特殊ではあるものの「ノートPCだとサイズ的に持ち運ぶのがしんどい…」と感じる方からすれば「7インチの10点タッチディスプレイ(しかもフルHD@120Hz)、コントローラーがマウスの代わりの高性能PC」と考えればお得感はかなりあります

元々下位モデルが税抜599ドル(税込89,800円)、上位モデルが税抜699ドル(税込109,800円)という価格を考えると、税込で140円換算となっており、現在の為替が139円台な事を考慮すればかなり健闘した価格と言えそうです。

 

 

購入は以下より

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