マイニング用に使っているMSI製の「GeForce RTX 3080 GAMING X TRIO」のサーマルパッドがあまりにも熱伝導が悪く、95MH/s出るはずが80MH/sとなる事もあったのでサーマルパッドを貼り替えの予習を行ってみました。
なお今回は当方が分解したわけでは無く「あくまで予習」となるため先駆者の動画を参考にまとめています。
予習用動画
先駆者の方々が「GeForce RTX 3080 GAMING X TRIO」の分解且つサーマルパッドの貼り替え動画を出してくれていたため、参考にさせていただきます。
保証シールは剥がす必要があるため「覚悟」が必要
当然のことですが、MSI製のグラフィックカードはGPUバックプレートのネジ穴1つに保証シールが添付されており、これを剝がす必要があるため「保証は受けられなくなります」。その点ご了承ください。
バックプレート
バックプレート側のサーマルパッドは「3mm厚」の物が使用されており、当方はThermalright製の3mm厚の「ODYSSEY THERMAL PAD(3mm)」を購入しました。
- Thermalright シリコンサーマルパッド 3mm厚 ODYSSEY 12.8 W/mk、85×84×3mm – Amazon.co.jp
価格は2,000円前後で値は張るものの、サイズが大きいので他GPU、マザーボードのVRM等にも利用できるはず。
GPUクーラー下
GPUクーラー下のサーマルパッドは
・1mm
・2mm
・1.5mm
・1mm
となっており、異なる種類のサーマルパッドの厚みが必要です。
- Thermalright シリコンサーマルパッド 1mm厚 ODYSSEY 12.8 W/mk、85×84×1mm – Amazon.co.jp
- Thermalright シリコンサーマルパッド 1.5mm厚 ODYSSEY 12.8 W/mk、85×84×1.5mm – Amazon.co.jp
- Thermalright シリコンサーマルパッド 2mm厚 ODYSSEY 12.8 W/mk、85×84×2mm – Amazon.co.jp
正直全種類揃えていると結構な金額になりそうなので、当方は「1mm(GPUクーラー下用)」と「3mm(バックプレート用)」のみを購入しました。
因みに動画中では電源(VRM)周りのサーマルパッド(3mm)は変えられておらず、そこは変えないんかーい!と突っ込みを入れてしまいました。
でもよくよく考えたら「VRAMが熱いからサーマルパッドを交換する」のであって「電源(VRM)が熱いからサーマルパッドを交換する」ではないので、そもそもこのVRM用のサーマルパッドの厚みを紹介する必要はあったのか?と思わなくもないです。
2mm厚でも大丈夫…じゃない
- Thermalright シリコンサーマルパッド 1mm厚 ODYSSEY 12.8 W/mk、85×84×1mm – Amazon.co.jp
2mm厚でも大丈夫だろ…とお思いの貴方、VRAMのサーマルパッドが+1mm厚くてGPUダイが浮いてしまうためちゃんと1mm厚の物を買いましょう。
パッドサイズは自分で計測、カッターで切る必要あり
サーマルパッドのサイズ感は元から貼ってあったサイズを参考にして、カッターで切っていく必要があるため、慎重に作業していきましょう。(最悪サーマルパッドを買い増ししないといけなくなる可能性もあるため)
動画の途中で物差しで計測しているところもあるため、元から貼ってあったパッドのサイズを図面に起こして、無駄なくThermalrightのサーマルパッドをカットしていく必要があります。
GPUクーラー下のサーマルプレートのグリスも交換必須
GPUクーラー下にもサーマルプレートが搭載されており、こちらを外すと普通の熱伝導グリスが添付されています。
どのようなクオリティの熱伝導グリスが使われているのか分かりませんし、劣化もしている可能性が高いため、念のため塗り替えておく予定。
- アイネックス 熱伝導グリス大瓶タイプ TC-200 200g 3.8W/m・k – Amazon.co.jp
当方はアイネックスが販売している200gの大瓶グリス「TC-200」を愛用してます。
注射器タイプが空になったらこの大瓶グリスからグリス注射器に注入、再度を利用するといった使い方が出来るので。
さすがに200gも入っていれば一生分とも言えるので、ケチらずに済みます。(かと言って塗りすぎは冷えなくなる可能性もあるので程々に。)
なお、グリス添付後にサーマルプレートの圧力でグリスがそこら中にはみ出てしまうので、綿棒やティッシュなどで零れた分は拭き取っておきましょう。
でなければグラボ周りがグリスまみれになる可能性がありますので…。
VRAM周りのサーマルパッドを貼り変える
VRAM(GDDR6X)周りのサーマルパッドを適切なサイズにカットし、貼り変えていきます。
動画中でも指摘がありますが「新しいサーマルパッドには粘着面に保護シートが残ったまま」になっているので、剥がし忘れにご注意を。
VRAMのサーマルパッド交換後
VRAMのサーマルパッド交換後「GPU Memory Hunctuion Temperature:98~100度(PL:102%/Core Clock:-292MHz/Fan 100%)」となっており、110度に近い数値は出なくなっている様子。
「何故そのOC設定にしたし(普通ならPL制限掛ける or 定格で検証する)」と思いますが、きっと冷えてるんでしょう。普通なら110度近い温度になっているはずなので。
RTX 3080で安定して95MH/s前後を出そうとするとVRAMのサーマルパッド交換による「サーマルスロットリング対策」が非常に有効となりますので、同機種をお持ちの方は是非お試しを。
購入は以下より
- Thermalright シリコンサーマルパッド 1mm厚 ODYSSEY 12.8 W/mk、85×84×1mm – Amazon.co.jp
- Thermalright シリコンサーマルパッド 3mm厚 ODYSSEY 12.8 W/mk、85×84×3mm – Amazon.co.jp
コメントを書く