今年の4月にNEC DirectのアウトレットにてNEC製のモバイルノートの「PC-VJ12AMZR6」を購入したままレビュー書かず放置していたので、今更ながらのレビューとなります。
<付属品一覧>
・はじめにお読みください
・WinDVD for NEC CD-ROM/Roxio Creator LJB CD-ROM
・アプリケーション CD-ROM/マニュアル CD-ROM(32bit) Windows Vista Vusiness SP1 (写っておりませんが)
・保証規定&修理に関するご案内
・液晶ディスプレイについて
・ACアダプタ (ADP86)
・ウォールマウントプラグアダプタ
・メガネケーブル
・ノートパソコン本体
SonyのVAIOシリーズなら普通ウォールマウントプラグは有料だったりするんですが、NECは無償で付けてくれています。
非常に有難い。
スペック |
CPU:Core2 Duo SU9300 1.2GHz (2C2T) Mem:DDR3-1066 SODIMM オンボード1GB、空きスロット1 (最大5GB) HDD:120GB (5400RPM Cache 8MB 2.5インチ) Drive:DVDスーパーマルチドライブ チップセット:Mobile Intel GS45 Express GPU:Mobile Intel GMA 4500MHD (チップセット内蔵) 液晶:12.1型 WXGA (1280×800) 非光沢液晶 メディアスロット:SDカードスロット PCカードスロット:Type I/II x1、CardBus対応 拡張スロット:miniPCIeスロット×1 (無線WAN or Turbo Memory用) USB:2ポート 映像出力:D-Sub 15ピン 重量:約1080g |
スペック的には現行のSandyBridgeより2世代も前の物ですが、モバイルノートではかなりハイスペックなノートになると思います。 |
メモリはオンボード1GBなので空きスロットを使って最大5GBまで増設可能。
光学ドライブを搭載して1kg台なのでかなり軽めになっていると思います。
液晶 |
液晶は12.1型のWXGA (1280*800)の液晶が採用されています。 |
非光沢パネルを使っているため映り込みが少ない。
ただし正面からでも右端や左端の色変化が酷く、液晶のパネルの質がdynabook RX1より悪く感じました。
全体的に輝度が低いのか暗めに感じることが多く、明るくしようとすると白飛びしてしまうので液晶の色を自分好みでIntelのオンボードソフトより調整する必要があると感じました。(直した所で治るレベルなのかは不明)
私が一番気に入らない部分がここにあります。
液晶の傾き |
液晶は最大に開いて約140度まで開きます。 |
ヒンジ的にはこれ以上が限界の模様。
個人的にこれだけ開ければ十分だと思います。
キーボード |
キーボードはJIS配列の85キーとなっています。 |
十字キーがデスクトップ向けの配列に比べ同じ段になっているタイプなので好き嫌いが分かれると思います。
また、右側にはAltキーがなく、多用する方は注意が必要です。
個人的には十分使えるキーボードでした。
タッチパッド |
タッチパッドは至って普通で、大きさも平均的。 |
NECらしいスクロールキーなどは用意されていません。
マウスの左右クリックのスイッチは程よい硬さで押しにくいとは感じませんでした。
なおタッチパッドのドライバはNX PADが用意されていました。
インジケーター |
充電LEDやWLAN、WANなどの動作確認用インジケーターはタッチパッドの手前にあります。 |
無線LANはON/OFFスイッチが無く、キーボードでFn+F5を押さなければいけないのでチェックする際などに利用します。
上面 |
Versaのブランド自体ビジネス、企業向けなので派手なデザインなどは無し。 |
天板の一部に”NEC”との刻印あり。
右側面 |
左より |
・DVDスーパーマルチドライブ
・USB 2.0 ×2ポート
・セキュリティーロック
USBポートはたった2ポートしかないので非常に辛い。
左側面 |
左より |
・ACジャック
・D-Sub 15ピン
・有線LAN
・3.5mmマイク端子
・3.5mmイヤホン端子
・SDカードスロット
・PCカードスロット
モバイルノートでPCカードスロットが付いているのは嬉しいですね。
Expressカードより使える製品数は多いですし。
裏面 |
裏面にはメモリスロットとminiPCIeスロットにアクセスする場所があります。 |
ドライバさえ持っていれば容易に分解可能です。
メモリスロット |
メモリスロットのネジは1つのみで分解しやすい。 |
1GBはマザーボードにオンボードなので現状増設は4GBを足して最大5GBまでとなります。(8GBモジュールはおそらくチップセット側が非対応だと思うので)
メモリスロットを開けるとオンボードメモリのチップが”hynix”の”H5TQ1G63BFR”であることが確認できます。
mini-PCIeカードスロット |
ネジ1つで分解可能。 |
mini-PCIeスロットに取り付けれる物といえば”無線WAN”や”Turbo Memory”ぐらいでしょうか。
無線LAN |
無線LANはキーボードなどを外さなければ見ることはできないので注意。 |
搭載されていたのはIntel WiFi Link 5100。
IEEE 802.11a/b/g/nに対応。
ACアダプタ |
型番:ADP86 (PC-VP-BP54) INPUT:100V-240V~1.5A OUTPUT:10V=5.5A |
メーカー公式でも販売されているようですが、単品で10,500円もする模様。
重量は290g。
ウォールマウントプラグアダプタ |
VAIOシリーズなどに付属するACアダプタ用のプラグ。 |
こちらを持ち歩いていればメガネケーブルを持ち運ぶ必要はなく、ACアダプタと一体化して持ち運ぶことが可能です。
メガネケーブルも付属しますが、出張時出来る限り荷物を抑えたい場合はこちらのほうが便利です。
東芝 dynabook RX1と薄さ比較 |
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左がPC-VJ12AMZR6。 右がdynabook RX1です。 |
PC-VJ12AMZR6は分厚さが約3cm。
dynabook RX1は分厚さが約2.2cmでした。
薄さではPC-VJ12AMZR6の方が約0.8mm分厚い模様。
東芝 dynabook RX1とキーボード周辺比較 |
左がPC-VJ12AMZR6。 右がdynabook RX1。 |
キーピッチはVersa Proの方が揃えられているので安定していますが、RX1は使用頻度が少ないキーのピッチが狭められ、逆に頻度の高いキーは広めに取られているのが特徴。
また、十字キーはPC-VJ12AMZR6の場合一段下げていませんが、RX1はデスク向けキーボードと同じで1段下げています。
打鍵感はPC-VJ12AMZR6の方が撓まず安定して打つことができていました。
東芝 dynabook RX1と液晶の薄さ比較 |
RX1の方がLEDを採用しているため薄いですが、薄すぎるため加圧するだけで液晶が壊れたりすることが多かったです。 |
それに比べPC-VJ12AMZR6は液晶部分がしっかりしているためそういったことはありませんでした。
東芝 dynabook RX1と液晶比較 |
RX1、PC-VJ12AMZR6共に液晶の綺麗さは褒められたものじゃないんですが、視野角的にはまだRX1の方が”比較的”マシだと感じました。
特徴的だったのが4枚目の画像で、上から覗いた場合RX1は真っ黒で見えません。
それに対しPC-VJ12AMZR6は白く色変化はしているものの見えていることが確認できます。
PC-VJ12AMZR6の液晶は下から見た時の色変化は酷いですが、上から見たときは比較的見やすい。
ただ全体的に2台とも液晶が暗く感じます。
バッテリーの持ち |
キーストロークをなし、Web巡回ありで検証。 3時間でバッテリーが2%という結果だったのでモバイルノートとしてはギリギリ使えるかもといった所。 |
分解方法 |
※ウチより詳しい分解手順のサイトがあったので貼っておきます。
解説しようかと思ったけど画像がどっかいって手順通り説明できないのでカット。
断片的だけど画像貼り付けておきます。
分解前の注意としてはキーボードやタッチパッドのフラットケーブルのラッチがかなり厄介なので慎重に作業をしてください。
最悪フラットケーブルが繋がっている機器がまともに動作しなくなります。
HDDは富士通製 |
HDDは富士通製の「MHZ2120BH G2」を採用しており、120GB/8MB Cache/5400RPMと言ったスペックになっています。 |
通常の2.5インチですのでSSDに交換するといったことも可能です。
ではベンチマークへ。
検証環境は当ページの上部にあるスペック一覧にて確認をお願い致します。
3DMark06 |
3DMark Score:570 SM2.0:164 SM3.0:237 CPU:1027 |
3DMark Vantage Perfomance |
3DMark Score:P12 GPU:9 CPU Score:1846 |
3DMark Vantage Extreme |
Intel GMA 4500MHDはMSAAをサポートしていないため実行できず。 |
CrystalMark2004 R3 |
Mark:44685 ALU:12037 FPU:11137 MEM:8627 HDD:6987 GDI:4205 D2D:894 OGL:928 |
◇Perfomance Test 7.0 |
Score:410.8 |
Windows Vista Experience Index |
※Windows VistaのExperience Indexです。 |
最大スコアー:5.1 プロセッサ:4.4 メモリ:4.7 グラフィックス:3.1 ゲーム用グラフィックス:3.3 プライマリHDD:5.1 |
◇Super Pi 104万桁/Super Pi MOD 1.5 1M |
Super Pi 104万桁:38秒 Super Pi MOD 1.5 1M:37.768s |
◇HD Bench |
ALL:53506 |
HD Tune Pro 4.60 Read |
※WriteはHDD 2台必要なので検証できず。 |
Minimum:19.5MB/s Maximum:57.2MB/s Average:43.6MB/s Access time:17.4ms |
ATTO Disk Benchmark v2.46 |
ATTO Disk Benchmark v2.46でTotal Lengthをデフォルトの256MB、Force Write AccessをOFF/ONで検証しています。 |
CPU温度 |
OCCT 3.1.0にて30分間高負荷テストを行いました。 |
最大温度:約68度
アイドル時:約47度
1スロットファンで静音性を保ちつつこの温度というのは凄い。
◇まとめ
NEC Directのアウトレットにてこちらの製品を39,800円で購入致しましたが、非常にお買い得な製品でした。
モバイルノートという割には光学ドライブを載せて1kg以内に収まっているノートはそうありません。しかもお値段は4万円という低価格。
モバイルノートと謳っている割に拡張性が高く、分解が少々大変ですがSSD化や、メモリ増設も行うことができます。
パフォーマンスは現在のSandyBridgeの2世代前のものとなっているため、メモリーコントローラーが統合される前のCore2 Duとなっていますが、Windows Vistaを搭載している割には非常にすんなり動いてくれました。
外出先でインターネットや、動画サイトを見るぐらいでしたらこちらのノートパソコンで十分使っていけると思うので、中古などでこちらの製品を4万円あたりで見つけた場合は購入されても悪くない買い物だと思います。
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