・geanee 7インチ Windows8.1 with Bing タブレットPC WDP-072-1G16G-BT – NTT-X Store
前回の外観レビューに引き続き、今回は「WDP-072-1G16G-BT」の使い勝手のレビューを行っていく。
- 1. 外観レビューについて
- 2. 液晶の品質に関して
- 3. WSVGA (1024×600)の解像度は必要最低限、サイトに寄ってはスクロールが必要な場合も
- 4. ネイティブ解像度が間違っている?
- 5. 1280×800 (DPI 125%)と1280×800 (DPI 100%)を比較
- 6. スクリーンショット機能は塞がれている
- 7. Windows 8.1 with Bingでも検索エンジンはBingより変更可能
- 8. IE11のホームURLも変更も可能
- 9. 電源ボタンの反応は上々
- 10. メモリ1GBはやはり厳し目、ブラウジング程度だと十分か
- 11. SSD 16GBはやはり厳しい、外部ストレージ(micro SD)利用が前提に
- 12. Windows 10のアップグレードに関して
- 13. 各種ゲーム類は快適に動作するのか検証
- 14. SSD (eMMC)のパフォーマンスをチェックする
- 15. バッテリーに関して
- 16. まとめ
- 17. ・7,980円で購入できる使い捨てタブレットならば必要十分を満たす
- 18. ・7インチ約274gという手軽さが魅力
- 19. ・最新のWindows 10へのアップグレードもmicro SDを用意することで可能
- 20. ・液晶の品質は良くないものの、軽く使うには十分
外観レビューについて
・7,980円で購入できる激安な7インチWindowsタブレット「WDP-072-1G16G-BT」の外観をチェックする – Re;con-ReviewDays
外観レビューを別記事で掲載しているためそちらも参照して頂きたい。
液晶の品質に関して
↑ 当ブログを表示した例。
外観レビューでも指摘したが、液晶の品質は5,000円以下で販売されているAndroidタブレットに採用されているかのような質で非常に見難い。
背景が白色で字が黒色のホームページの場合バックライトがギラギラしてしまい、なんとも見にくい。
文字のアンチエイリアスが効いておらず、お世辞には綺麗とは言いがたい表示だ。
WSVGA (1024×600)の解像度は必要最低限、サイトに寄ってはスクロールが必要な場合も
「WDP-072-1G16G-BT」のディスプレイは7インチと非常に小型となっているため、解像度がWSVGA (1024×600)となっている。
この解像度は8インチ系に採用されているWXGA (1280×800)よりも更に小さくなっており、貴重な横幅が更に狭くなってしまっている。
解像度 | |
7インチWSVGA | 1024 × 600 |
8インチWXGA | 1280 × 800 |
差 | -256 × -200 |
8インチWXGA (1280×800)と簡単に比較した。
横に-256ドット、縦に-200ドット小さくなっていることが分かる。
試しに縦画面でYahoo Japanを開いてみたが等倍では横スクロールが必要で、効率はあまり良くない。
主にブラウジング用途で使用する場合は横画面での使用が前提となるだろう。
ネイティブ解像度が間違っている?
JENESISの「WDP-072-1G16G-BT」ページには解像度が「WSVGA (1024×600)」と表記があり、出荷時から「WSVGA (1024×600)」で設定されている。
しかしデフォルトの設定では縦と横のアスペクト比が不自然に感じるところがあり、Windowsの解像度設定も何故か選べない設定となっていたため、Intel HD Graphicsの設定より、無理やり解像度を「WXGA (1280×800)、DPI 125%(中)」に変更してみた。
するとようやくアスペクト比のおかしさは改善され、「ネイティブ解像度」のような表示となった。
問題といえば表示品質の問題で字が読みにくくなったぐらいだが、実は採用している液晶パネルは「WSVGA (1024×600) DPI125%」ではなく「WXGA (1280×800 DPI125%)」が最適値なのでは?と感じた。
1280×800 (DPI 125%)と1280×800 (DPI 100%)を比較
上:1280×800 (DPI 125%)
下:1280×800 (DPI 100%)
Intel Graphicsの設定より解像度を元のWSVGA (1024×600)からWXGA (1280×800)に上昇させる手段を発見した後に、更に快適な表示を目指すためにDPIを標準の中 (125%)から小 (100%)に変更し、比較を行った。
タッチパネルで操作することを前提に考えるとデフォルトの中 (125%)が妥当だが、表示領域を優先したい場合は小 (100%)でも十分利用できそうだった。
但し字の小ささ、タッチの判定箇所も相対的に小さくなっていくため、操作性と視認性が悪くなる点には注意したい。
スクリーンショット機能は塞がれている
Windows 8以降のPCにはWindowsボタン + 音量下キーの同時押しでスクリーンショットが撮影できるのが一般的なのだが、「WDP-072-1G16G-BT」はなぜか塞がれており、利用できない。
代用方法としてはサードパティ製のキャプチャソフトの利用か、BluetoothやUSB接続のキーボードを使用し「Print Screenキー」を押すことが必要となるのだが、タブレット単体では撮影がほぼ不可能であるため非常に不便だ。
Windows 8.1 with Bingでも検索エンジンはBingより変更可能
かなり今更感のある話題だが、Windows 8.1 with Bingの場合検索エンジンがデフォルトで「Bing」となっている。
Windows 8.1以降どのエディションでもデフォルトの設定は「Bing」だったような気もするが、Windows 8.1 with Bingを含め、これらは全て変更が可能だ。
変更方法は簡単で、IE11のURLタブから「追加」を押すことで検索エンジンの切り替えが可能となる。
Bing検索では「必要な検索に辿りつけない」ということが多いため、検索エンジンの変更は推奨したい。
IE11のホームURLも変更も可能
<例>
・http://www.yahoo.co.jp/
・https://www.google.co.jp/
IE11のホームURLもデフォルト設定では「Bing」となっているため、好きな検索エンジンのトップページに変えておくと良いだろう。
電源ボタンの反応は上々
・JENESIS 7,980円で購入できるWindows タブレット「WDP-072-1G16G-BT」のスリープ、スリープ復帰時間を検証する – YouTube
Baytrail-T系の8インチタブレットでは、電源ボタンを押してからディスプレイが付く反応速度が非常に遅く二度押ししてしまうことが多かったのだが、こちらのモデルではそういったことは起きなかった。
持ち運びに特化したタブレットPCでスリープを多用する事が多いためこの変更は嬉しい。
メモリ1GBはやはり厳し目、ブラウジング程度だと十分か
Windows搭載のタブレットPCの多くはたいてい2GB積んでいることが多いが、「WDP-072-1G16G-BT」は元値が12,980円となっているため更に半分のRAM 1GBとなっている。
そのため各種アプリを起動しているとメモリの使用量が80%を超えることが珍しくない。
しかし、80%を超えた場合でもSSDのためかスワップが起きても体感速度にさほど影響はしないようだった。
ブラウジング、Webブラウザゲーム程度では意外とサクサク動いたことは評価できる。
SSD 16GBはやはり厳しい、外部ストレージ(micro SD)利用が前提に
初期セットアップを終えた時点で16GBのSSDはリカバリー領域を含め、残り6.28GB空きとなっており、殆ど余裕が無いことがわかる。
SSD容量 | 16GB |
Cドライブ割り当て | 11.19GB |
回復パーティション | 3.04GB |
Cドライブ空き | 6.28GB |
Cドライブの空きが6.28GBという容量はOSのアップデート類を含めていないため、ここからWindows Updateを適用する場合は更に容量が減る可能性が高い。
やはりデーターを持ち運びたい場合は「外部ストレージ(micro SD)」を用意する必要がありそうだ。
Windows 10のアップグレードに関して
・Windows 10 アップグレード要件 – Microsoft 公式
Windows 10アップグレード時には「ハードディスクの空き領域が32bit版では16GB必要」となっているため、現時点での空き容量ではアップグレードできない。
しかし日経BPの検証記事によるとmicro SDを32GB用意することで、アップグレード用ファイル類を外部ストレージ(micro SD)に置くことでWindows 10へのアップグレードが可能とのこと。
・Transcend microSDHCカード 32GB Class10 UHS-I対応 400× (無期限保証) Newニンテンドー3DS 動作確認済み TS32GUSDU1PE (FFP) – Amazon.co.jp
・東芝 microSDHC 東芝 UHS-I 超高速 Class10 (32GB, 40MB/s) – Amazon.co.jp
・Team MicroSDHCカード 32GB Class10 ECOパッケージ 10年保証 SDHCカード変換アダプター付き (32GB) – Amazon.co.jp
なお、micro SD 32GBはAmazonで2,000円以下で購入できるものが殆どで、スマートフォン用にも使えるためにこの機会に購入してみては如何だろうか。
各種ゲーム類は快適に動作するのか検証
メジャーなゲーム「艦これ」、「Minecraft」の2つを使って動作を検証した。
・7,980円で購入できる激安な7インチWindowsタブレット「WDP-072-1G16G-BT」で艦これが快適にプレイできるか検証してみた – Re;con-ReviewDays
「艦これ」に関しては想像以上に快適に動作しており、タッチ操作がしにくいという欠点以外は問題はなかった。
・7,980円で購入できる激安な7インチWindowsタブレット「WDP-072-1G16G-BT」でMinecraftが快適にプレイできるか検証してみた – Re;con-ReviewDays
「Minecraft」ではFPSが15以下の場面が殆どで、マップ育成の時点で1分半ほど待たされるなど快適とは程遠い動作だった。
軽量化MODでもう少し快適になる可能性もあるが、バニラの状態では厳しいため注意して欲しい。
SSD (eMMC)のパフォーマンスをチェックする
「WDP-072-1G16G-BT」はSSD (eMMC)が16GB搭載されているが、こちらの読込、書込に関するパフォーマンスはどの辺りなのか検証した。
検証に使用したソフトは「CrystalDiskMark 5.0.3」で、検証結果は以下のとおり。
最大読込、書込はサイズによって異なるものの、Seq読込平均133.7MB/s、Seq書込平均48.29MB/sとなっており読込は比較的高速なものの、書込が遅い結果となった。
eMMCの製造元を調べようとしたところ、デバイスマネージャーからは型番及びメーカー類は確認できず、Baytrail-T (Atom Z3740/3740D)に採用されていたものとは異なる可能性が高そうだ。
バッテリーに関して
バッテリーは7インチの割には小型な3.7V 2500mAhとなっており、スマートフォン、タブレットの感覚から言えば非常に少ない。
因みにだがAndroidの7インチタブレットの定番「Nexus7 2013」では3.8V 3,950mAhとなっており、比較するとやはり少ない。
では実際持ちはどうなのか「TABLET MARK」を使って検証した。
Overall Perfomance Ratiog | 677 |
Battery Life (min) | 227分 |
今回はじめて検証するソフトのため、バッテリースコアの良し悪しははっきりと判断できないが、通常使用でもバッテリーの減り方が目に見えるほどだったため外で持ち歩いて利用するには少し物足りないように感じる。
尤もその分だけ7インチ274g、スマートフォンと同じmicro USB充電対応という利点があるため、目をつむっても良いのかもしれない。
・au純正品 共通ACアダプタ 04 – Amazon.co.jp
なお、同時に充電も検証しており、1.7A充電が可能なauの純正充電器「共通ACアダプタ04 (0401PWA)」を使って検証した。
充電時間は公称(約2.5時間)よりも短めの約2時間 (108分)となっており、2500mAhという容量の割に時間がかかりすぎているため、充電の効率はあまり良くないようだ。
因みにだが液晶画面を点灯させていると充電時間がより伸びてしまうため、最低限液晶は切った状態で充電することをお勧めしたい。
まとめ
・7,980円で購入できる使い捨てタブレットならば必要十分を満たす
RAM 1GB、ROM 16GB、7インチWSVGA (1024×600)といった低スペックなタブレットPCだが、Web閲覧用やブラウザゲーム用として割り切れば十分に動作するタブレットPCと言えるだろう。
・7インチ約274gという手軽さが魅力
「WDP-072-1G16G-BT」はスペックを犠牲にしている分だけ7インチ約274gという軽量さが魅力的だ。
小型かつ軽量な分だけバッテリーの持ちは犠牲にしている部分もあるがスマートフォンと同じmicro USBで給電が可能なため、モバイルバッテリーで代用することが出来るのは魅力だろう。
・最新のWindows 10へのアップグレードもmicro SDを用意することで可能
micro SDを用意しなければWindows 10にはアップグレードできないものの、一手間掛けることで最新の環境にアップグレードできるのは魅力的。
・液晶の品質は良くないものの、軽く使うには十分
液晶の品質は8インチのタブレット系と比較すると見劣りするものの、外出時の簡単な調べ物や、メールの確認では必要十分を満たす。
Mini-HDMIケーブルを持ち運べば、Full HD (1920×1080)で出力することも出来るため、品質が気になる場合はこちらもお勧めしたい。
・geanee 7インチ Windows8.1 with Bing タブレットPC WDP-072-1G16G-BT – NTT-X Store