数年前から「Mini-ITXを買うよりもMicro-ATXの方が拡張性、選択肢が増える」と言い続けてきましたが、GeForce RTX 3000シリーズ、Radeon RX 6000シリーズ以降から「3スロットを超えるグラフィックカードの登場」により、Micro-ATXの優位性、存在価値が薄れつつあります。
GPUが3スロット以上で2本目の拡張カードが取り付けられない
GeForce RTX 3000シリーズ、Radeon RX 6000シリーズ以降から「3スロットを超えるグラフィックカードの登場」により、1本目のPCIe 3.0/4.0/5.0×16レーンにGPUを挿すとMicro-ATXの拡張性の命である「2本目のPCIe 拡張スロットが占有」されてしまい、結果的にMini-ITXと同等の拡張性になってしまうという事が起きています。
- Z690M AORUS ELITE DDR4 (rev. 1.0) 主な特徴 マザーボード – GIGABYTE
- PNY GeForce RTX 4090 24GB XLR8 ゲーミング VERTO EPIC-X RGB™ オーバークロック トリプルファン – PNY
先日筆者がGIGABYTE製のMicro-ATXのマザーボード「Z690M AORUS ELITE DDR4」とPNY製の3.5スロット占有GPU「GeForce RTX 4090 24GB XLR8」をセットで組んでいる際に「2本目のPCIe 3.0×4レーンスロット」がグラフィックカードに占有されてしまい、10GbEカードが挿せなくなるという事態が発生。
3スロット厚で有ればギリギリ2本目のPCIe 3.0×4レーンスロットに10GbEカードを挿すことが出来ましたが、3.5スロットの影響で思わぬところで計画が頓挫。
3スロット厚ならMicro-ATXでも意味はある
GPUカードが「3スロット厚以下」であれば2本目のPCIeスロットも利用できるため「Mini-ITXより拡張性が高い」と言えますが、3.1スロット以上のGPUカードを挿す場合は「実質Mini-ITXマザーボードと拡張性は同じ」となってしまいます。
元々日本市場では「ATX、Mini-ITX以外あまり売れない」と言う現場の意見が多く、Micro-ATXの有用性が語られることも無かっただけに、3.1スロット以上のGPUカードの登場で更にMicro-ATXの存在価値が薄れてしまうのは残念ではあります。
Micro-ATXマザーボードと3スロット厚以下のGPUの組み合わせがお勧め
Micro-ATXマザーボードで2本目のPCIeスロットを活用する場合は「3スロット厚以下のGPUとの組み合わせ」がお勧めです。
3スロット厚以下のGPUカードで有ればMicro-ATXのメリットも生かしつつ小型化できるため、コンパクト且つハイパフォーマンスなPCが組めます。
逆を言えば3スロット厚以下のGPUを選ぶことができないのであれば「Mini-ITXと同等の拡張性」になるため、よりPCケースを小型化した方が良いのかもしれません。
購入は以下より
PNY GeForce RTX® 4090 24GB XLR8 Gaming Verto™ Epic-X RGB トリプルファン