MSI Skylakeに対応したH170 Gaming M3の外観をチェックする

H170 GAMING M3 – MSI Japan 公式

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MSI Japan様よりIntel LGA1151 (Skylake)用のH170を搭載するATXマザーボード「H170 GAMING M3」をお借りする機会を頂いたため、第1回目は外観レビューを行っていく。

 

 

レビューを行う前に「H170 GAMING M3」のスペック類を以下表に簡単にまとめた。

 

 

商品スペック

メーカー MSI
型番 H170 GAMING M3 (MS-7978)
対応ソケット Intel LGA1151 (Skylake)
マザーサイズ ATX (30.4cm×24.4cm)
チップセット Intel H170
対応メモリ DDR4-2133×4本 (最大64GB)
※H170の制限によりメモリクロックのOCには非対応
有線LAN Qualcomm Killer E2400 (10/100/1000Gbps)
オンボードサウンド Realtek ALC1150
7.1チャンネルオーディオ
S/PDIF出力(光デジタル角形)
ディスプレイ出力 HDMI 1.4a (4096×2160@24Hz、2560×1600@60Hz) ×1ポート
DVI-D (1920×1200@60Hz) ×1ポート
SATA周り SATA3 (6Gbps) ×6ポート (内SATA Express×2を含む)
M.2 (PCIe 3.0×4接続、SATA命令対応) ×1ポート
※オプションでU.2(Mini-SAS SFF-8643)に対応
対応RAID RAID0/1/5/10
USB周り USB 3.1 (Gen1) ×6ポート ※5Gbps
(I/O側:4ポート、USBピンヘッダ×2ポート)
USB 2.0 ×6ポート (I/O側4ポート、ピンヘッダ×2ポート)
拡張スロット PCIe 3.0×16 ×2スロット ※2本目はPCIe×4接続
PCIe 3.0×1 ×1スロット
PCI ×3スロット
※PCIe 3.0×16に関しては使用するPCIeスロットによって併用不可となるもの有り、詳細は後述。
マルチGPU 2Way AMD CrossFire対応
※レーン割については後述
URL URL

 

Intel H170を搭載したATXフォームファクタのマザーボードで、有線LANにKiller E2400やサウンドにAudio Boost 3(Realtek ALC1150)、Nahimic Audio Enhancer等ゲーム用に特化したマザーボードとなっている。

その反面拡張スロットではPCI×3本やM.2 (PCIe 3.0×4接続)、USB 3.1 (5Gbps)の搭載など先進的なインターフェースも備えており、将来への投資も十分に見える。

 

 

 

 

パッケージ及び付属品一覧

 

パッケージはほぼATXサイズとなっており、持ち帰りやすい。

背面には各種特徴となる機能一覧が記述されており、マザーボードに関する情報はI/Oパネルの詳細なポート表記のみとなる。

 

 

<付属品一覧>

・マザーボード本体
・取扱説明書(マルチランゲージ、日本語有)
・ドアハンガー (I’m not here、I’m sorry busy gaming)
・ドライバDVD
・I/Oパネル
・Thank dor chooseing a MSI product
・片面L字SATA3対応ケーブル ×1
・両面ストレートSATA3対応ケーブル ×1
・Quick Installation Guide
・代理店保証書(アスク)
・SATA Cable Labelsシール
・MSI Gaming Seriesエンブレム

 

ミドルレンジ向けに投入されているマザーボードにしては付属品が比較的豪華と言える。

何気に便利なSATAケーブル用のシールはPCケース組込時にどのSSD、HDDがどこに繋がっているかを瞬時に判断することが出来るため、複数のドライブを組み込んでいる時に重宝する。

 

 

 

 

Military Class 5を採用したチョークコイル、キャパシタ

従来のチョークコイルよりもより高効率、低ノイズ、高耐熱化、小型化を図った「チタン製チョーク」を採用

ヒートシンクやコンデンサ、キャパシタ類は背の低いものが採用されており、CPUクーラーを固定する4つの穴周辺もスッキリしているため干渉はしにくくなっている

 

 

 

 

DDR4 Boostでより安定したメモリ動作が可能に

DDR3とDDR4の比較 – Crucial 公式

「DDR4 Boost」とはメモリー回路を周辺の部品から独立させることにより、メモリ信号以外のノイズから保護する機構となっている。

 

DDR4はDDR3に比べ周波数、容量が大幅に引き上げられる一方電圧は下げられている影響で、他ノイズの影響を受けやすく不安定に陥りやすい。そのためCPUとメモリの間に余計なコンポーネント類を挟まないように設計し1.2Vという低電圧メモリでも安定して動作するよう設計しているようだ。

 

 

また、「H170 GAMING M3」にはDDR4-2133 最大64GBまで対応した4つのメモリスロットを搭載している。

しかしチップセットの制限上メモリのメモリのオーバークロックは行えないためDDR4-2133固定となる。

 

 

また細かい配慮だが、一番高速に動くメモリスロット2本をしっかりとマザーボード上に記載されており、初心者の方でも安心して最大のパフォーマンスを感じられる事が可能となっている

取扱説明書によると「DIMM2を再優先に使用して下さい」と記述があることから、メモリを1本のみで起動する場合はDIMM2に挿す必要があるようだ。

 

 

メモリラッチは両面となっており、ハイエンド系のマザーボードに多い片面ラッチではない

そのため、メモリの抜き差しが従来通り行えるため、個人的に嬉しい

 

 

 

 

PCI Expressの拡張スロットについて

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上から

・PCI Express 3.0×1
・PCI Express 3.0×16
・PCI
・PCI Express 3.0×1
・PCI Express3.0×16 ※PCIe×4接続
・PCI
・PCI

となっている。

 

最近のマザーでは珍しくPCIスロットが3本も搭載されており、過去の資産(サウンドカード、キャプチャーカード、TVチューナーなど)を活かすにはもってこいのマザーとなる。

最上段にPCI Express 3.0×1が配置されており、サウンドカード及びTVチューナー等の拡張カードを挿しやすくなっているため、GPUの熱、ノイズ等を受けにくくすることも可能なスロット配置といえる。

 

 

2本目のPCI Express3.0×16 (PCIe×4接続)のスロットは物理的に命令線がカットされているため取り扱いに注意だ。

 

因みにPCIスロットの最上段はPCI Express 3.0×16に2スロット占有カードを取り付けてしまうと利用不可となるため、実質PCIスロットは下段の2スロットがメインとなるだろう。

 

 

 

 

CrossFireには対応するものの、SLIには非対応

PCI Expressスロットは複数枚のグラフィックカードを搭載し性能を高めることが可能な「AMD Cross Fire」には対応するものの「Nvidia SLI」には対応していない

 

 

尤も複数枚グラフィックカードを搭載した際のPCIeのレーン割が上記のようにPCIe 3.0×16、PCIE 3.0×4となるため、H170ではフルレーンを要求する複数枚のグラフィックカードを搭載するには向いていないプラットフォームだと言える。

 

そのため、フルレーンのグラフィックカードとサウンドカードやRAIDカード、TVチューナーなどの組み合わせが望ましいだろう。

 

 

 

 

PCIスロットはASMediaのチップで3スロット搭載

ASM1083 – ASMedia Technology

H170ではPCIスロットのサポートは既に行われていないため、外部チップのASMedia製「ASM1083」からPCI Express×1 → PCI×3を接続しているようだ。

そのため相性に難があるカード類の接続には注意したい

 

 

 

 

M.2スロットはPCIe 3.0×4接続で最大32Gbpsで接続

2.5インチNVMe SSDが接続できるM.2アダプタがASRockから登場 – Akiba PC Hotline!

「H170 GAMING M3」にはSATA3ポートより高速なSSDが選択可能なPCIe 3.0×4接続のM.2 2280/2260に対応している。

 

PCIe対応のSSDで言えばSamsung 950 ProSM951、Kingston Predator PCIe SSDなど徐々に選択肢が増えてきている状態で、別途U.2変換アダプタを用意すればMini-SAS (SFF-8643)に対応したSSDを接続することも可能だ。

 

今後高速なSSDはSATA3よりもM.2 (PCIe接続)に移り変わる可能性が高く、将来への投資という意味でも「H170 GAMING M3」は良い選択肢に入るだろう。

 

但しIntel RSTはUEFI ROMを搭載したPCIe M.2 SSDのみのサポートとなっているため注意が必要だ。

 

 

 

 

SATAポート

SATAポートはH170に内蔵されているSATA3 (6Gbps)×6ポート (内SATA Express×2を含む)となっている。

全てのポートでRAID0/1/5/10、Intel Smart Responseに対応している。

 

 

SATAポートの並びは少し変則的となっているためこの辺りを気にされる方は注意して欲しい。

あえて述べておくがポートによって性能に違いはない

 

 

 

 

M.2とSATA Expressの併用に注意

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H170はSATA3×6ポートに対応しているが、ここにSATA ExpressやM.2のSSDを併用する場合、一部ポートに制限が発生する

但し現状SATA ExpressのSSDは販売されていないため、M.2との併用の部分だけ意識していたほうが良いだろう。

 

 

↑ M.2のSSDがSATA命令の場合

 

M.2のSSDがSATA命令の場合、赤色のSATA Ex1、SATA3、SATA4、SATA5、SATA6のみ利用可能となっている。

また、SATA Expressを2ポート利用する場合は赤色のSATA Ex1、SATA Ex2、SATA3、SATA4のみ利用可能となっている。

 

 

↑ M.2のSSDがPCIe命令の場合

 

M.2のSSDがPCIe接続の場合、赤色のSATA1、SATA2、SATA5、SATA6のみ利用可能となっており、灰色のSATA3、SATA4は利用不可となる。

また、SATA Expressを利用する場合は赤色のSATA Ex1、SATA Ex2のみ利用可能となっており、灰色のSATA3、SATA4は利用不可となる。

 

前述の通りSATA ExpressのSSDは販売されていないため、あまり意識する必要はない。

 

 

 

 

ゲーマー向けの機能を揃えた「Audio Boost 3」

「H170 GAMING M3」のオーディオチップはRealtek ALC1150となるが、ゲーマー向けとして「独立オーディオ基板、Nahimic Audio Enhacer、金属製電磁シールド、デュアルOPA1652アンプ、日本ケミコン製オーディオ用コンデンサ、金メッキ採用オーディオジャック」等のカスタマイズが行われている。

 

 

 

 

独立オーディオ基板

  

オーディオ部分ではマザーのコンポーネントとは白いラインで分離されており、分離されている白いラインは電源投入後赤く光る仕様だ。

 

 

 

 

3.5mmジャック類は金メッキ仕様

7.1chの3.5mmオーディオジャックの部分にも金メッキ採用となっている。

 

 

 

 

オンボードで光デジタル端子を搭載

また、3.5mmイヤフォン、マイクジャック以外にもオンボードで光デジタル端子が採用されており、光デジタル端子のために別途サウンドカードを購入する必要はなく、デジタルアンプやスピーカーに接続が可能だ。

ここ最近の廉価価格帯のマザーボードの大半は3.5mmジャックのみというものが多いため、そういった用途でもお勧めだ。

 

 

 

 

Nahimic(ナヒミック)とは?

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Nahimicとはフランスのオーディオソリューションを提供するメーカーで、航空機産業、軍事分野でのノウハウを駆使し、バーチャルサラウンド、周波数特性調整、ボイス音量調整、低音ブースト、ノイズリダイレクションなどを行うことが可能なソフトウェア「Nahimic Audio Enhancer」を提供している。

 

 

 

 

Killer LAN E2400とLAN Protect

 

従来モデルに搭載されていた「E2200」より世代が新しくなり「E2400」が今回採用されている。

ゲームに最適化した帯域設定が可能で、アプリケーションごとに帯域の設定が可能となった。

 

この他にも「MSI Gaming LAN」としてパッケージング化を行い、他ノイズから保護しゲーム環境に必須なLANの安定動作に貢献している。

 

 

 

LANポートにはサージ保護機能が搭載されており、他社では8KV、スタンダードマザーでは6KVまでのところほぼ倍に近い15KVまで保護が可能だ。

またI/Oパネル側のLANポートは赤LEDで発光する。

 

 

 

 

I/Oパネル側のインターフェースについて

I/Oパネルには以下インターフェースが搭載されている。

 

・PS/2 (ゲームデバイスポート)
・USB 2.0 ×2ポート
・DVI-D (1920×1200@60Hz) ×1ポート
・USB 2.0 ×2ポート
・USB 3.1 ×2ポート(5Gbps)
・HDMI 1.4a (4096×2160@24Hz、2560×1600@60Hz) ×1ポート
・Gigabit Ethernet (Killer E2400)
・USB 3.1 ×2ポート(5Gbps)
・金メッキ仕様3.5mmオーディオジャック(Realtek ALC1150)
・S/PDIF出力(光デジタル角形)

最新のUSB 3.1 (5Gbps)を背面に合計4ポート、デュアルディスプレイが可能なDVI-D、HDMI端子を搭載しており、USB 3.1 Type Cは搭載していないものの、必要十分を搭載したI/Oパネルとなる。

 

残念ながらUSB 3.1の内部接続は5GbpsとなるGen1となり、倍の10Gbpsを実現するGen 2ではない

しかし約1.5万円弱のマザーボードでここまで必要十分なインターフェースを搭載しているのは素直に有り難い。

 

 

 

 

ゲーミングデバイスポート(PS/2、USB)を搭載

ゲーミングデバイスポートはハイエンドマウスの性能を活かすために開発された機能「Mouse Master」によってマウスのDPI伸び調整やキーマクロの設定が行えるポートとなる。

 

 

ゲーミングデバイスポートはI/Oパネルの最上部に位置する「PS/2、USB 2.0×2ポート」に適用されており、ハードウェア面では金メッキコネクタに3倍の金を使用することで、抜き差しの寿命が10倍、サビ防止といった効果を発揮する。

 

 

 

 

ファン用の電源は5ヶ所

CPUファンやケースファンなどを接続するファン電源は「CPU Fan×2」、「SYS Fan×3」の計5ヶ所搭載されている。

電源はすべて4ピンとなっており、CPUFAN1、FAN2がPWM対応、残り3つは電圧制御となっている。

 

ファンのコントロールはBIOSかOS上で動作するCOMMAND CENTERアプリから温度に応じて細かなファン速度の調節も可能となっている。

 

 

 

 

ピンヘッダ類

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PCケースに接続するPower SwitchやReset、PowerLED等のピンヘッダにはマザーボード上に挿す位置が「+/-」で表記されており、取扱説明書を探す必要はない

初心者から自作に慣れた人まで組み込み時に重宝する。

 

 

 

 

CMOSクリアはジャンパピンにて

 

CMOSクリアはボタン電池横に搭載されているジャンパピン(JBAT1)でショートさせる方式となる。

電源を切った状態で2つのピンをショートさせることでCMOSクリアとなり、BIOSの設定情報を初期化することが可能だ。

 

簡単にCMOSクリアを行う際にはドライバーを使って2つのピンをショートさせてやると良いだろう。

 

 

 

 

まとめ

 

・長期間の利用でも安心できる高耐久、先進インターフェース類

MSI独自の品質コンポーネント規格「Military Class 5」PCIe 3.0×4接続の「TURBO M.2」USB 3.1 Gen1の採用等、暫く使い続けても安心出来るクオリティーと先進インターフェース類が詰まったマザーボードとなっている。

購入当初はSATA3のSSDで、お財布に余裕ができた時にM.2 (PCIe 3.0×4接続)を買い足したり、より大容量な16GBモジュール×4本でDDR4 64GBといった拡張も出来るのが嬉しい。

そういった点でも将来への投資が行いやすいマザーボードに仕上がっているといえる。

 

 

・日本国内は他国に比べノイズが乗りやすい

開発者の方からお伺いしたことだが「日本市場は安価な電源を購入する人が多く、他国に比べノイズが乗りやすい」とのこと。

そういった用途でもMSI独自のDDR4 BoostやAudio Boost3、LAN Protectが安定動作や快適なゲーミング、オフィス環境に有効であると説明していた。

 

 

・上位モデルとの価格差を考えると必要十分を超えたコストパフォーマンス

「H170 GAMING M3」は現時点で1.5万円後半辺りで販売されているが、こちらより上位モデルとなると「Z170A Gaming M5」となるが、価格は約2.5万円まで跳ね上がる。

 

インテル100シリーズチップセット比較、まとめ – Skylake対応LGA1151マザーボード特集 – PCパーツショップark

PCパーツショップarkが公開するSkylake向けのチップセットの機能差が上記記事にて公開されているが、Z170とH170の差はPCI Expressの最大レーンが20→16、PCIeレーン割の差異、USB 3.0ポート数が10→8等となっている。

PCIeフルレーンで使用するグラフィックカードを複数枚挿さないかぎり大きな差はないため、1万円の価格差を支払う場合はストレージやメモリ、グラフィックカード類にお金を掛けたほうがより快適になる可能性が高い

そういった点でも「H170 GAMING M3」はお勧めできるだろう。

 

 

MSI謹製の「RAM DISK」のパフォーマンスをチェックする – Re;con-ReviewDays

MSI リアルタイムで接続している機器が確認できる「Board Explorer」を試す – Re;con-ReviewDays

この他にも継続してレビューを行っている。

 

 

H170 GAMING M3 – MSI Japan 公式

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