- Let’s note SX4シリーズ – Panasonic Store
先日大阪で開催された「2015春 レッツノート タッチアンドトライ」イベントに参加し、いち早く展示された「Let’s note SX4」を触ってまいりましたので簡単にレポートをさせていただきます。
CPUがHaswellからBroadwellへ進化
- インテルが第5世代のCoreプロセッサを発表、春パソコンはどうなるのか? – 日経トレンディネット
Let’s note SX4はIntelの最新CPU「Broadwell」を採用しており、従来のモデルのSX3 (Haswell)に比べGPU部分が最大22%上昇。
また製造プロセスが22nmから14nmへと微細化が行われており、CPU自体の小型化と省電力化が行われているため、37%もダイサイズを小型化、バッテリーライフも最大1.5時間も延長されました。
SX1 | SX2 | SX3 | SX4 | |
CPU | 第2世代Core iプロセッサ SandyBridge |
第3世代Core iプロセッサ IvyBridge |
第4世代Core iプロセッサ Haswell |
第5世代Core iプロセッサ Broadwell |
プロセス | 32nm | 22nm | 22nm | 14nm |
GPU | HD3000 | HD4000 | HD4000 | HD5000 |
但しCPUの性能自体はHaswellをベースとして設計、プロセスの微細化を進めているため大きな変化は無いとのこと。
ネックだったSSDの速さはSATA3へ進化
SX2までSATA 2.0 (3Gbps)までの対応でしたが、SX3よりSATA 3.0 (6Gbps)へと進化し、SSDの読込、書込の速度が高速化されました。
SATA 2.0からSATA 3.0へ高速化されたことにより、シーケンシャルの書込、読込の速度が上昇した他、省電力化も行われています。
モデル | SATA | 読込最大 | 書込最大 | 省電力 |
SX1/SX2 | SATA 2.0 | 約285MB/s | 約275MB/s | 非対応 |
SX3/SX4 | SATA 3.0 | 約600MB/s | 約600MB/s | 対応 |
※SATA 2.0/3.0の書込、読込速度の数値は個人が計測した上での最大の数値であり、正確な数値ではありません。
今までLet’s note J10からSX2/SX3とSATA 3が有るにも関わらず、何らかの理由で利用されていなかった規格でしたが、ようやく採用され高速なSSDを体感することが出来るようになったため、この部分だけで買い替えの価値はあるように感じます。
SSDはSamsung製のMZ7TE256HMHP-00004を採用
- Samsung PM851 Series ※PDF注意 – Samsung
SX4に採用されているSSDはSamsung製のSATA3対応の「MZ7TE256HMHP-00004」となっており、「PM851シリーズ」の256GB版となります。
形状は分解していないためなんとも言えませんが、データシート通りの場合はmSATA、もしくは2.5インチのものを搭載している可能性が高そうです。
「PM851シリーズ」はBOX版で販売されているSamsung 840 EVOと同等のものであり、パフォーマンスはSSDの形状により変化する模様。
展示機はPanasonic Storeの最上位のLTE搭載i7-5600U、256GB SSDモデルとなっており、許可をいただきCrystalDiskMarkを実行してみるとシーケンシャルリード529.2MB/s、ライト265.5MB/sと言ったパフォーマンスが出ていました。
パフォーマンスはSATA 2の頃よりも大幅に高速化されています。
LTEモデムはRZ4と同じSierra製のE7330を採用
- Panasonic Let’s note RZ4 LTE搭載モデルのモデムについて – Re;con-ReviewDays
LTE搭載モデルはSierra Wirelessの「E7330」を採用しており、RZ4と同じものが搭載されています。
SIMスロットはバッテリーを外してアクセスする形で、SIMカードサイズは一番大きいタイプの通常SIMサイズ。
対応バンドなどは上記記事で紹介しているため割愛。
従来の筐体を引き続き利用、SX1/2/3のバッテリーは流用可能
従来のSX筐体を引き続き利用しているため、Let’s note SXシリーズ (SX1/2/3)のバッテリーを使いまわすことが可能です。
排熱に関してはTDP 35WのCPUを搭載していたSX1と同じ筐体を採用しているため、TDPが15Wまで落とされたBroadwellでは非常に余裕のある設計になっているかと思われます。
液晶の視野角は従来と同等
液晶の表示品質は従来のSXシリーズと同等のようで、視野角の悪さは相変わらず。
ビジネス向けのPCのため、逆に周りに見えるほうが問題なので特に気にする必要はなさそうです。
Let’s note SX4は買いか?
個人的に以下の点に惹かれ「買い」だと感じました。
・Broadwellの搭載によりGPUパフォーマンスの大幅な向上
・SX3と同様SATA 3.0に対応
・従来の筐体が同じでバッテリーの使い回しが可能
・従来と同じくるくる回すタッチパッドの搭載
従来とあまり変わっていないという点で賛否両論はあるかと思いますが、RZ4を使っている身としては「変わらない価値観」というのは大きく、タッチパッドが従来と変わらないというだけで大きな意味があります。
タッチ非搭載、ブルーレイドライブの非搭載など気になる方もいらっしゃるかと思いますが、この辺りはMX3と仕様が被り、筐体の変更も視野に入れなければいけなくなるため、採用しなかったのではないかと思われます。
「変わらないことに価値がある」という事がSXシリーズの最大の特徴ではないでしょうか。
- Let’s note SX4シリーズ – Panasonic Store