CoolerMaster 静音向けPCケース「Silencio 452」の内部をチェックする (2/2)

Silencio 452 – Cooler Master Grobal 公式

Cooler Master PC ケース Silentシリーズ – Cooler Master Japan 公式

CoolerMaster 静音向けPCケース「Silencio 452」の外観をチェックする (1/2)  – Re;con-ReviewDays

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CoolerMaster 静音向けPCケース「Silencio 452」の外観をチェックする (1/2)に引き続き、今回は踏み込んだレビューとなる。

外観など概要については前回のレビューを参照して頂きたい。

    

 

SDカードスロット

ケース上面にあるSDカードスロットのパフォーマンスを検証した。

 

前回のレビューでClass10に対応していることは判明しているものの、UHS-Iへの対応などは謳われていなかったため、今回Transcend製のUHS-I対応のmicroSDHC 32GBとナカバヤシ製のUSB 3.0対応カードリーダー「CRW-37M51」を用いて検証した。

 

USB3.0 カードリーダーCRW-37M51

Silencio 452 カードリーダー

 

結果はUSB 3.0対応カードリーダー「CRW-37M51」の勝利で、Silencio 452のカードリーダーではシーケンシャルリードで7割程度のパフォーマンスとなった。

「Silencio 452」は内部のSDカードの接続がUSB 2.0となっており、USB 2.0の頭打ちに近いスコアーとなっている可能性が高い。

 

大容量のデータを行き来する場合は外付けカードリーダーを使用し、少量の場合は「Silencio 452」のカードリーダーという使い分けを行えば良いだろう。

 

 

ただ1つ気になることはSDカードがPCケースから半分ほどはみ出てしまうことだ。

手が当たってSDカードを破損する可能性もないとは言い切れないので、次期モデルからは是非埋没できるようにして頂きたい。

 

 

 

 

5インチベイ

光学ドライブの蓋はケース内部から押し出す形で蓋を取ることが出来た

特に強い力は必要なく、だれでも簡単に取り外せると思われる。

 

 

ちなみにだが、5インチベイの蓋に関しても漏れ無くフィルターが入れられており、埃に対してはかなり対策がされているPCケースだと感じた。

 

 

 

光学ドライブの固定はツールフリーだが、片方のみの固定となるため共振が心配だ。

不安な人はツールフリーの金具を取り外し、ネジ止めも行える。

 

 

 

 

2.5インチベイ

 

「Silencio 452」には2つ2.5インチベイが搭載されているため、検証のため2台ともSSDを使って固定した。

気をつけるべきなのは電源横の2.5インチスロットだろう。奥行きが長い電源を使っている場合、2.5インチのベイと干渉し取り付けられなくなる可能性がある

 

今回検証用にLEPA 600W (W600-SA)を使用しているが、こちらの電源は奥行きが14cmと標準的なサイズだが、1200W以上のクラスになると奥行きが約22cmあるものもあるため、まず取り付けられなくなる。 >参考

検証の結果としては電源横の2.5インチベイを使用する場合、許容範囲としては電源の奥行きが17.5cmまでだと思われる。

 

電源横の2.5インチベイについて追記だが、PCケースの底に固定する形となるため、通常のL字SATAケーブル、SATA電源は利用できない

逆L字があると便利なため、こちらの部分に固定したい場合は以下の様な逆L字(上L型)のSATAケーブル、SATA電源を用意していおくと良い。

サンワサプライ 上L型シリアルATA3ケーブル 0.5m (TK-SATA3-05UL) – Amazon.co.jp

Ainex シリアルATA用電源変換ケーブル 上L型コネクタ (WA-085U) – Amazon.co.jp

 

 

 

3.5インチベイ

 

3.5インチベイの固定も5インチベイ同様にツールフリーの片方止めとなる。

高回転のHDDを搭載する場合は共振する可能性があるため、ネジ止めを行うことを推奨する。

 

 

 

 

グラフィックカードの長さについて

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「Silencio 452」グラフィックボードを搭載できる幅が38.6cm (3.5インチベイ無し)、28.2cm (3.5インチベイ有り)といった仕様になっている。

今回、当方が所持するグラフィックカードの中で一番長いGeForce GTX Titan (約27cm)を使って、3.5インチベイ有りの状態で検証を行った。

 

結果としては3.5インチベイから約1.5cmほど余裕を持った状態でGTX Titanを取り付けることが出来、3.5インチベイを取り外す必要さえなかった

 

 

 

より長いグラフィックボードを取り付ける際には3.5インチベイの一部(画像1枚目)を取り外すことで最大38.6cmまでの長さのカードを搭載可能で、その場合は3.5インチベイが2台までの搭載となる。(通常は6台)

 

 

 

 

まとめ

・細かな所で静音へのこだわりが見える

前面の扉や、電源のインシュレーター、両側面の吸音スポンジなど静音へのこだわりを各所で感じることが出来た。

騒音の温床となるマザーボードや、グラフィックカード、HDD、光学ドライブなどのインシュレーターも用意して頂ければさらなる静音へ目指せるはず

あと一歩の努力が欲しいと感じた。

 

・埃対策がしっかり施されたPCケース

光学ドライブの蓋や、前面吸気、電源の吸気ファンなど至る所に取り外し可能なフィルターが搭載されており、簡単に掃除が行えるようになっていた

埃の侵入が気になる人でも掃除をまめに行ってやることが出来れば、PCケース内の埃の侵入率を減らすことが出来るだろう。

 

・ツールフリーだが、静音思考ならネジ止めで

静音向けのPCケースの割にはツールフリーで、且つ片方のみの固定と言うのが気になったが、共振が心配な人は是非ネジ止めをしよう

ツールフリーの部分はネジ止めが可能となっており、PCケースに付属しているネジ類でしっかりと固定が行えた。

 

・GeForce GTX Titanも取付可能な奥行き

GeForce GTX Titanを取り付けたが、PCケースのパーツを取り外す必要なく固定することが出来た

約27cmのグラフィックカードを取り付けた状態でも3.5インチベイとの間は1cm以上の余裕があったため、殆どのグラフィックボードは取り付けることは可能と考えても良いだろう。

 

・PCI Expressスロットカバーが今どき珍しい「割るタイプ」

PCI Expressのスロットカバーが交換式ではなく割るタイプだったため、今後割ってしまったスロットは別途スロットカバーを購入する必要が有るため、非常に不便だ。

静音性を重視するケースの割にはこの部分のコストカットが目立ち、静音性を重視するよりもまずはここから改善すべきなのでは?と感じた。

 

・電源横の2.5インチベイの不便さ

電源横に配置してある2.5インチベイは電源の奥行きによって取り付けられない場合もある

更にはプラグインでないタイプの電源ではケーブルが鬱陶しく、SSDなどを簡単に取り付け取り外しが行えない場合もあるため、使いたいとは感じなかった

どうせならば3.5インチベイの側面に無理やり止めて利用したほうが、まだ利便性は高く配線も行いやすい。

 

・裏配線は行えるも、太いケーブルは難しい

裏配線は行える仕様にはなっているものの、幅が足りず、ATX24ピンの電源ケーブルを裏配線するには少々厳しかった

裏配線が行えるという点では評価できたが、もう少し自由にケーブルを這わせることが出来る余裕がほしい

 

・一般向けよりもサーバー用ケースにお勧め

「Silencio 452」3.5インチベイだけで7台、2.5インチベイの2台も活用すれば最大9台搭載可能だ。

埃への対策や、静音性の高さを鑑みるとPCパーツを時折取り出す用途よりも、スペックを固定し24時間稼働するサーバー向けの方が用途は合う

だからこそPCパーツの入れ替えが殆ど行われないサーバー用のケースにはピッタリだと感じた。

 

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