・2.5 inch Velocity-SF100 Series 128GB – SITAKINGS Technology
ソフマップの店頭にて税込3,974円で販売されているSKS製の128GB SSD「SK-128G-SF100-S」のレビューを簡単に行っていく。
スペック一覧
メーカー | SKS |
型番 | SK-128G-SF100-S |
容量 | 128GB |
SATAバージョン | SATA 3.0 (6Gbps)対応 |
NAND | 刻印なし MLC NAND (HFGAD3541) |
コントローラー | Silicon Motion SM2246EN |
キャッシュ | Samsung DDR3L 256MB (K4B2G1646Q) |
最大読込 | 510MB/s |
最大書込 | 420MB/s |
ランダム読込 | 非公開 |
ランダム書込 | 非公開 |
MTTF (平均故障時間) | 非公開 |
厚さ | 7mm厚 (9.5mm変換アダプター無) |
重量 | 59g |
保証 | メーカー3年保証 |
代理店 | 株式会社SAC |
メーカーURL | URL |
こちらの製品はアメリカに本社を置くSKS社 (SitaKings Technology)から製造、販売されているもので国内の正規代理店は株式会社SACといった異色の製品となっている。
コントローラーはSATA 3に対応したSilicon Motion SM2246ENとなっており、有名なSSDではCrucial BX100があげられる。
公式サイトにはシーケンシャル最大読込/書込のみの表記となっており、ランダムに関する記述やコントローラーの詳細、9.5mm厚の変換アダプタの有無等一切記述がなく不安材料が多いSSDだろう。
今回はこちらのSSDを詳しくチェックしていく。
パッケージ及び付属品一覧
パッケージは小さく、購入後も持って帰りやすいサイズとなっている。
パッケージは再利用が可能となっており、7mm厚の2.5インチのものなら仕舞っておけそうだ。
<付属品一覧>
・SSD本体
・代理店保証書
・SSD取扱説明書 (マルチランゲージ)
付属品はSATAケーブルやシール類、7mm厚→9.5mm厚変換等も一切付属していない為、割りきった商品となる。
古いノートパソコンで利用する場合には9.5mm厚に変換するためのスペーサー「HSP-01」や「KRSP-795」等を用意した方が良いだろう。
外観
SSDの顔となる表面部分はアルミに近い素材が使われており、発熱対策だろうか。
裏面には型番とシリアルナンバーが記述されている。
SATA 3.0 (6Gbps)に対応
SATA 3.0 (6Gbps)に対応しており、従来のSATA1及び2の機器でも公称速度よりかは落ちるものの、下位互換として利用可能だ。
保証シール
保証シールは本体裏の右上に貼り付けられており、紙シールとなる。
なお紙シール下には分解に必須なネジが1つ隠されているため、分解時にはメーカー3年保証が無効となる。そのため誤って剥がさないよう注意が必要だ。
SSDを分解
気になる方も多いかと思うため、「SK-128G-SF100-S」を分解した。
分解は非常に簡単で、側面の4つのネジ(内1つは保証シール下)を取り外すのみだった。
コストカットの影響か、コントローラーやNAND、アルミ筐体の間には熱伝導シートが搭載されていなかった。
コントローラー
Silicon Motion製の「SM2246EN」を搭載。
NAND
メーカー不明のNAND「HFGAD 1538」が表に2枚、裏に2枚の計4枚搭載。
コントローラーである「SM2246EN」のスペックシートを確認すると「Supports 1x/1y/2x/2ynm MLC, TLC and SLC*」といった記述があり、MLC、TLCのサポートも行われているため詳細は不明。
キャッシュ
キャッシュはSamsung製のDDR3L 256MB「K4B2G1646Q-BCK0」を搭載。
CrystalDiskInfo
SSDのメーカー、型番などは正しく設定できていないのか「128GB 126.7GB」という表記となっている。
また、購入時からすでに総書込、読込容量、電源投入回数等が「0」となっておらず、上記画像の表記となっているため出荷時の検査が行われているのであろうか。
OS認識後の容量
128GBモデルだが、BIOSの段階で元容量が126.7GBという認識となってしまい、OS認識後の容量は「118GB」までとなる。
通常128GBとして認識されている場合、多くのSSDはOS認識後「119.24GB」辺りに落ち着くはずだが、それに比べ1.24GBほど減少している点については注意。
謎のSSD名と使用された領域
今まで購入してきたSSDは全て「SSD名は無し」、「フォーマット済、もしくは未割当」となっていたが「SK-128G-SF100-S」に関しては既にSSDに名前が付けられており、更に領域の一部が認識可能、93.4MBが使用済みのままとなっていた。
恐らく動作確認やテストを終えた個体であるためこのような形になっているかと思われるのだが、SSD名が中国語で一部使用された領域があると身構えてしまう。
ではお待ちかねのベンチマークの検証だ。今回は以下環境を使用した。
CPU | Core i7-5960X 3.0GHz |
Mem | Crucial DDR4-2133 8GB |
M/B | ASRock X99M Extreme4 |
検証用SSD | SKS 128GB (SK-128G-SF100-S) |
SKS 128GB (SK-128G-SF100-S)はX99のSATA3対応ポートで検証している。
CrystalDiskMark
※CrystalDiskMark 4.1よりシーケンシャル(Seq)が下の方にズレてしまっているため従来の結果とは見る部分が異なっている。
シーケンシャルのスコアは読込504.6MB/s~525.3MB/s、書込440.8MB/s~450.6MB/sとなっており、公称スペックの最大読込510MB/s、最大書込420MB/sと比べると一部サイズを除き読込、書込に関しては概ね公証値を超えるパフォーマンスとなった。
また、ランダム(4K)に関しては同価格帯でMarvellのコントローラーを採用するSanDiskのX300 128GBと比べると書込は劣るものの、読込では同等のパフォーマンスを発揮していることが確認できる。
ATTO Disk Benchmark
左:デフォルト
右:Force Write Access ON
公称値のシーケンシャル最大読込510MB/s、最大書込420MB/sと比べると、明らかに公称値を超えるパフォーマンスを発揮していることがこちらでも確認できた。
AS SSD Benchmark
AS SSD Benchmarkでは公称値のシーケンシャル最大読込510MB/s、最大書込420MB/sと比べると、読込は誤差で届かず、書込は20MB/s弱上回る結果となった。
Compression Benchmarkでは読込時、書込み時の波形は非常に安定しており、振れ幅は小さめな読込時約20MB/s、書込み時約30MB/s程度となっている。
通常安価なSSDほどファームウェアの最適化不足で安定性を欠き、パフォーマンスが維持できないものが多いのだが、こちらの製品のファームウェアは安定性が高く、安定して利用できそうだ。
まとめ
128GBのSSDが税込で4,000円を切るということに驚きを隠せないが、「安かろう悪かろう」と思わせるような安定性の無さは感じられなかった。
また、パフォーマンス面で見ても公称を超える速度を確認できており、ハーフサイズ基板の採用で軽量な点も悪く無い。
但し購入時から128GBと書きつつも容量がBIOSの時点で126.7GBとなっている部分や、NANDの書込容量や電源投入回数が0ではない点、SSD名が中国語、94MB程領域が使用されていた点があったことは注意していただきたい。