AMD A4-5300 廉価なTrinityを検証する

AMD A-Series A4 5300 SocketFM2 3.4GHz 新品 – Amazon

AMD A4-5300 BOX品 – ソフマップ

4,000円でお釣りが来るSocket FM2用CPU「AMD A4-5300」のパフォーマンスを検証しました。

 

 

  • パッケージ及び付属品一覧

     

    <付属品一覧>

    ・取扱説明書
    ・リテールクーラー
    ・CPU本体
    ・エンブレムシール

    久々のAMD CPUの購入でしたが、以前購入したのがPhonom II X4時代でしたので、パッケージの小ささに驚きました。

     

     

     

     

  • スペック一覧

    Socket Socket FM2
    コア数 2コア
    周波数 3.4GHz (Turbo Core時 3.6GHz)
    GPU Radeon HD 7480D
    (Radeon Core:128、Core Clock 724MHz)
    Mem DDR3-1600まで
    TDP 65W

     

    約4,000円という価格帯に投入するためにコア数、GPUに関してもかなり控えめなスペックとなっています。

     

     

     

     

  • 概観

     

    ロット:122OPGT

     

    ソケットはSocket FM2となっているため、従来のマザーボードのSocketFM1ではピン数が異なるため流用することができません。

    FM2のCPUはFM2用のマザーボードで利用する必要があります。

     

     

     

     

  • リテールクーラー

      

    リテールクーラーは非常に簡素な作りで、ヒートパイプなどは入っておらず、9cmファンで吹き付け熱を発散する仕組み。

    AMD A4-5300のTDPが65Wとなっていますが、数字上は高く見えても、実際はそれ以下が多いのがAMDなので、恐らくこのCPUクーラーでも十分に冷やしきれることができるかと思います。

     

     

     

    リテールクーラーの固定は従来通り、リテンションに締めて固定する方式で、強固に固定が可能。(リテンション側の爪が折れると言う事はSocket FM2でも直っておりませんが…)

    CPUファンの電源は4ピンとなっており、PWMにも対応しています。

     

     

     

     

    検証環境

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    CPU AMD A4-5300 3.4GHz Amazon
    Mem GSKILL DDR3- 1600 CL9 1.65V 動作
    ( F3-17000CL9D-8GBXLD)
    SSD C Plextor M2P 128GB
    (PX-128M2P)
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    VGA オンボード
    (Radeon HD 7480D)
    M/B ASRock FM2A75 Pro4-M Amazon
    Sound オンボード
    Case Lianli まな板
    (PC-T60R)
    PSU LEPA 600W
    (W600-SA)
    OS Microsoft Windows 7 Ultimate 64bit SP1 Amazon

     

     

     

     

     

    • 3DMark06 v1.2.1

     

    ※左:シングルチャンネル動作、右:デュアルチャンネル動作

     

    3DMark Score 4613
    SM 2.0 Score 1929
    SM 3.0 Score 2332
    CPU Score 1049

     

    シングルチャンネルで総合スコアー3268、それに対しデュアルチャンネルで4613

    Socket FM1の頃から言われておりましたが、メモリの帯域によって大幅にパフォーマンスが変わることが偶然にも確認できてしまいました。

    PCを組まれる際には、メモリがちゃんと対になっているかどうか確認しましょう。

     

     

     

     

    3DMark Vantage Perfomance Build 1.1.2

     

    3DMark Score P2530
    GPU Score 2212
    CPU Score 4449

     

     

     

     

    3DMark Vantage Extreme Build 1.1.2

     

    3DMark Score X983
    GPU Score 945
    CPU Score 4292

     

     

     

     

    3DMark11 ver1.0.5.0 Perfomance

     

    Score P658
    Graphics Score 583
    Physics Score 1922
    Combined Score 646

    ※スコアーページはこちら

     

     

     

     

    3DMark

     

    ICE STORM Score 31637
    CLOUD GATE 2943
    FIRE STRIKE 437

    ※スコアーページはこちら

     

     

     

     

    PCMark 7 1.4.0

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    Score 2711

    ※スコアーページはこちら

     

     

     

     

    CrystalMark2004 R3

    Mark 128620
    ALU 23743
    FPU 18924
    MEM 19844

     

     

     

     

    Perfomance Test 8.0 x64

     

    Score 1565.2

     

     

     

     

    Super Pi MOD 1.5 XS

     

    1M 28.252 s

     

     

     

     

    CINEBENCH R11.5 x64

     

     

    Open GL 21.20 fps
    CPU 1.38 pts

     

     

     

     

    Windows 7 Experience Index

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    プロセッサ 6.0
    メモリ 7.1
    グラフィックス 4.8
    ゲーム用グラフィックス 6.2

     

     

     

     

    FF XIV 新生エオルゼア 標準

     

    標準Score 2791

     

     

     

     

    FF XIV 新生エオルゼア 高画質

     

    高画質Score 1354

     

     

     

     

    CPU別総合スコアー比較表

    過去に検証したCPUなどを比較対象とし、スコアーを並べてみました。

     

    販売価格の近いPentium G620とCeleron 847と比べるとPentium G620>A4-5400>Celeron 847となりました。

    A4-5300でIntelのCPUのパフォーマンスに近いものはCore i5-3317U。価格面で考えると良く健闘しています。

    なんせ約4,000円のデスクトップCPUがIntelのノート向け超低電圧のCore i5-3317U($225)のパフォーマンス相当ですし。

     

     

     

     

    CPU別オンボードGPUスコアー比較表

    過去に検証したオンボード搭載CPUを比較対象とし、スコアーを並べてみました。

     

    販売価格の近いPentium G620とCeleron 847と比べるとPentium G620>A4-5400>Celeron 847となりました。

    3DMark06やVantage、Crystal Mark2004のCPUスコアーから察するに如何にA4-5300がGPUでスコアーの底上げを図っているのかが確認できます。

     

     

     

     

    CPU温度

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    アイドル時 32.7度
    OCCT Power Supply Test時 約46.5度

     

    CPUクーラー:Scythe ZIPANG
    検証時室温:28.5度

     

     

     

     

    消費電力

     

    アイドル時 28.3W
    OCCT Power Supply Test時 91.1W

     

    Pentium G620+Z68ITX-B-Eの組み合わせで以前検証したデーターと比較すると、アイドル時は10W以上低くなっていますが、負荷時の消費電力が10W以上上がってしまっているようです。

    恐らくZ68ITX-B-EはMini-ITXのため、コンデンサなどのパーツ点数が少なくなっているため消費電力を低くすることに成功しているのでしょう。

    Core i7-3820+GTX560Tiで200Wでアイドルが170W、負荷時340W程度なので、それに比べると非常に省電力です。

     

     

     

     

    まとめ

    ・常用するには十分すぎる性能

    IntelのCPUとの比較でパフォーマンス差が露骨に出てしまいましたが、動画再生や軽いゲームなどには全く困らないパフォーマンスを持っています。

    CPUパフォーマンスが・・・と気になる人はメモリや、SSDの容量を増やしたほうが体感速度が上がりより快適になるかと思います。

    但し、さすがにコア数が多いCPUで解凍、圧縮などを行なっているとA4-5300では時間が掛かるので割り切りが必要です。

     

     

    ・オンボードGPUの性能の高さ

    DirectX 11に対応したRadeon HD 7480Dを搭載しているため、4,000円のCPUとは思えないオンボードGPUのパフォーマンスを発揮しています。

    A4-5300のオンボードGPUの性能は3DMark06基準で、Radeon 2600XT 512MBやGeForce 7800GTX 256MB相当となります。

    アーキテクチャ的にメモリクロック、帯域によってパフォーマンスが大きく左右されますので、A4-5300を利用される場合はDDR3-1600以上のメモリをデュアルチャンネルで利用することをお勧めいたします。

     

     

    ・FM2プラットフォームのお買い得感が薄い

    FM2のマザーボードが最安でも4.000円以上、VRMにヒートシンクが付いたものならば7,000円以上は覚悟しなければならないので、A4-5300と組み合わせを行うには少々勿体無い。

    マザーボードの品質が全体的に向上し、価格ももう少し安価になれば良い選択肢となりえそうです。

     

    AMD (2012-10-03)
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