ASRock P67 Pro3 適当なレビュー

ASRock P67 Pro3 適当なレビュー

先日P67/H67のSATA 2の問題で回収されちゃってますがそんなの関係ねぇ!と言うわけでレビューです。DSCF4693


ASRock P67 Pro3

 

パッケージ及び付属品

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ASRockはP67から箱のデザインを完全に変えちゃったようで何だか味気ない。
でも板のデザインは過去に比べ安っぽさは消え”鉄板”らしくなりました。 

<付属品一覧>
・マザーボード本体
・マルチランゲージ対応マニュアル(日本語有り)
・UEFIセットアップガイド
・2TB以上のHDDの対応のさせ方
・I/Oシールド
・SATA 3.0 ケーブル(黒色) ×2
・ドライバCD

地味にSATA 3対応ケーブルとなっている所が嬉しいですね。
また不必要な付属品などは殆ど付いておらず、”無駄を省いた”という感じがします。

 

 

概観、スペック

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形状:ATX
チップセット:P67 

その他はASRock公式サイトから。

 

 

 

 

CPU周り

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フェーズはアナログ10フェーズ。

VRM部分にはしっかりとヒートシンクが設けてあり非常に好印象。
ASUSやMSIと言ったP67の製品を見比べましたが、1.2万円と言う価格でVRMにヒートシンクが付いているのはASRockぐらいです。

 

 

 

 

CPUソケット

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LGA1156の時はFoxconnがソケット焼損事故を起こしていましたが、今回はLOTES製に切り替わっていました。 

しかしGIGABYTEのマザーでは何故か焼損事故が起こっているようなので取り扱いは注意したほうが良さそうです。

また、2枚目のソケット周辺の画像を見ていただければわかりますがLGA775用の穴と1155/1156の穴が開けられており2タイプのCPUクーラーの取り付けが可能となっています。

ASRockのマザーだと大体775用穴が開けられているので過去の775対応CPUクーラーをそのまま使えると言うメリットもあり、助かります。

 

 

 

拡張スロット

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IntelのP67 Expressを搭載しているのでCPUから出るPCIEは最大16レーンとなっています。 

レーン分けは以下の通り。

1 – PCI-E x1 slot
2 – PCI-E x16 slot
3 – PCI-E x1 slot
4
– PCI-E x1 slot
5 –
PCI
6 – PCI
7 –
PCI

PCI Expressスロットが1つしかありませんのでCrossFireやSLIと言った事は出来ませんが何よりも注目すべきなのは”PCIスロット”でしょう。

PCIが3スロット、そしてPCI Express*1スロットが3つもあるので拡張カードを好きな所に挿すことが可能です。

またPCI Express*16スロットに3スロット占有のグラフィックカードを取り付けても最低限一番上のPCI Express*1スロットやPCIスロットの3つが使えるので非常に拡張性に富む配列だと感じました。

ちなみに私は一番上のPCI Express*1に地デジのキャプチャーボード「PLEX PX-W3PE」を挿し、一番下のPCIスロットにSoundBlaster X-Fi Elite Proを挿しています。

P67は標準でPCIをサポートしていないのでASMEDIAのチップを使って*1をPCI3つに分岐させていますが、特に相性問題などは起こっておりません。

 

 

 

 

メモリスロット

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メモリスロットはDDR3-1066~2133(OC)に対応し、4本メモリを最大32GB搭載可能。

SandyBridgeの発売前にはメモリの相性が酷いと言われておりましたが当方が確認した所、相性は特に確認されませんでした。 

当方が使用しているメモリは以下の通り。

・Corsair DDR3-1866 CL9 2GB×6 (CMT12GX3M6A1866C9)
・CFD DDR3-1333 CL7 2GB×2 (W3U1066F-2G)
・APOGEE DDR3-1333 CL7 2GB×2 (AU2G733-13GK901)
・G.Skill DDR3-1600 CL9 4GB×2 (F3-12800CL9D-8GBXL)

Ultra-120 eXtremeにLGA1155のリテンションを取り付け、メモリ(F3-12800CL9D-8GBXL)を4枚挿してみました。
F3-12800CL9D-8GBXLはオーバークロックメモリとなり、シンク無しのメモリに比べると少々背が高いのですが…ギリギリ干渉せずにファンを取り付けることが出来ました。

特に無理やり固定したと言うことも無いのでP67 Pro3Ultra-120 eXtremeのデュアルファン化は可能のようです。

 

 

 

 

I/Oパネル

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光デジタル端子やCoaxial SPDIF、e-SATAなど豊富にオンボード機能は備えています。  

青いUSB端子はUSB 3.0。
その隣にあるのがCMOSクリアボタン。

PS/2端子がマウス、キーボードセットで用意されているのは非常に有難いですね。
最近ではキーボードのみでマウスはUSBということも多いですし。

この価格(1.2万円)でこれほどの機能を持たせる事が出来るASRockに感動いたしました。

 

 

 

 

オール固体コンデンサ

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最近は液体コンデンサ搭載マザーも減り、低価格帯のローエンドマザーでもオールアルミ固体コンデンサ搭載を謳うものも多いですが、こちらのマザーも例に漏れずオール固体コンデンサをとなっています。 

採用されているコンデンサは日本社製のニチコンLFを採用

 

 

 

 

SATAコネクタ

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SATA端子はマザーと垂直にして接続されるようになっています。  

白色SATA:SATA 3 (Intel PCH )
青色SATA:SATA 2 (Intel PCH)

P67/H67に搭載されているサウスブリッジ(PCH)はSATA 3ポートが2ポート、SATA 2が4ポートとなっている為注意が必要。

ちなみにP67/H67のSATA 2ポートの不良はこちらのマザーの場合青色のSATAポートすべてが対象となっています。
なお、B3ステッピングに交換されたマザーの場合は気にする必要は無いとの事です。

 

 

 

電池の位置、CMOSクリア(ピンヘッダ)

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電池はPCI Express*16スロットの下当たりに付いており、CMOSクリアのピンヘッダも電池の下に配置されています。 

ケースに組み込んだ場合グラフィックカードが2スロット占有、3スロット占有の場合邪魔になる可能性があります。

ただし背面にCMOSクリアスイッチがあるので使用することは殆どありませんが…

 

 

 

 

オンボードスイッチ

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オンボードスイッチは電源ON/リセットがあり、I/Oパネル側にCMOSクリアスイッチが設置されています。 

また何らかの障害があった時に役立つPOST表示機能も備えています。
※OS起動後POST表示は消えてしまうようです。

 

 

 

 

ケースのPOWERLEDが2ピン、3ピンでも対応可能

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ケースによってPOWER LEDのピンが2本しか使わないタイプであったり、3ピン使うものが存在します。
※最近のケースでは殆どが3ピン、古いケースでは2ピンといったものが多いような気がします。 

P8P67 DELUXEは3ピンで接続する形となっており、2ピンでは接続できません。

しかしP67 Pro3ではPOWER LEDが2ピンでも3ピンでも対応出来るように挿す部分が2箇所あるお陰で問題なく利用することが出来ます。

こういった細かい所に配慮がなされているのは非常に有り難いです。

 

 

 

UEFI BIOSへと進化

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P67シリーズのマザーボードの殆ど(GIGABYTEを除く)は3TBのHDDなどの対応のためUEFI BIOSを採用しています。  

UEFI BIOSは非常にグラフィカルで、今まで使えなかったマウスを利用することも可能。
また起動は非常に素早く、電源投入後約10秒で起動可能です。

 

 

 

 

UEFI BIOS項目一覧

UEFIの設定項目を適当に撮影しました。
購入前にどんなものか見ておきたい方にどうぞ。

 

 

 

 

UEFIのカーソルがガクガクする

UEFIでマウスを使うってカーソルを動かすわけですが…こちらのカーソルがガクガクするんです。 

ガクガクするといっても伝わりづらいので簡単に言えば”FPSが10ぐらいに落ちた状態”といったほうが伝わりやすいかな?

ともかくカーソル移動が遅く非常に厄介。

BIOSを初期BIOS(1.50)から1.70に更新してみたのですが、カーソルがガクガクするといった症状は改善されませんでした。

ASUSのUEFIだと問題なくヌルヌルカーソルが動いていたのでアップデートで直ることを祈るしかなさそうです。

 

 

 

 

初期BIOS1.50は不安定、バージョンアップ推奨

P67 Pro3を購入した時は初期BIOSの1.50が入っていたのですが、異常にBSoDが多く困っていました。 

とりあえず現時点で最新版の1.70に入れ替えると恐ろしく安定。

恐らくメモリ周りのAuto設定が怪しいのかもしれません。

 

 

 

 

 

裏面

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裏面にコンデンサなどは無し。 

ソケットはLOTES製。

 

 

 

 

オンボードチップ関連

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1枚目:不明 L6751A…クロックジェネレーター? 不明。
2枚目:Realtek RTL8111E …RealtekのGigabit Ethernetチップ。(Win7標準ドライバで動作)
3枚目:EtronTech EJ168A …PCI Express→USB 3.0 2ポート変換チップ。 USB2.0にも対応。
4枚目:nuvoTon NCT6776F …スーパーI/Oチップ
5枚目:Realtek ALC892…オンボードサウンド
6枚目:asmedia ASM1083…PCI Express→PCI ×3変換チップ

 

 

 

 

◇考察

機能とコストを考えると1.2万円で良いの?と思えるほど良いです。

BIOSの不具合の件(カーソル、初期BIOSの不安定さ)はありますが、VRM部分のヒートシンク、POWERLEDの細かな配慮、PCIの多さ、拡張スロットの配置など正直ASRockを舐めていました。

所詮三流だろう、と今まで思っておりましたが今回のASRockは何かが違います。

安定性もBIOSをアップデートすれば十分問題ないレベルなので安価で安定したPCを組む際には十分お勧めできるものだと思います。


ASRock P67 Pro3

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