coneco.netが主催するPCパーツ長者にてTDP 220WのCPUにも対応すると謳う、Thermaltake製ハイエンドCPUクーラー「Frio 冷却魂」を貸して頂いたので、適当にレビューしていきたいと思います。
目次
パッケージと付属品一覧 |
パッケージはかなり重く、届いた瞬間「重ッ!、デカっ!」と思いました。
ファンは2個付属し、サンドイッチに対応。 |
説明書 |
取扱説明書はマルチランゲージに対応。 もちろん日本語もあり、ソケットによってクーラーの取り付け方法が詳しく解説されています。 クーラーの取り付け方法が詳細に書かれてある為、初心者の方も安心かと思います。 |
CPUクーラー概観1 |
CPUクーラーの形状はUltra-120 Extremeと似ており、サイドフロー形式のCPUクーラーとなっています。 |
CPUクーラー概観2 |
ファンの固定方法はアイソレーションを使用し、ファンの共振を抑えるようになっています。
またヒートパイプはφ8mmを採用し、5本。 |
ベース面 |
ベース面は全銅で、錆びない様にニッケルがコーティングされています。 ベース面はぱっと見でわかりますが、少々波打っています。 |
ファン固定部分 分解 |
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分解した動画をYoutubeにあげています。 |
ファン固定プラスチックをはずした後 |
マジでUltra-120 Extremeっぽくなりました\(^o^)/ |
付属ファン |
付属ファンは12cmのリブ無し。 型番は「PLA12025S12HH-LV」となっており、0.5A。(低すぎるような…) ファン電源は3ピンとなっており、取り外し可能なファンコンが接続されています。 ファンコンによりファンの速度は1200RPM~2500RPMとなっており、かなりの幅で設定が可能。 下記の動画にて騒音度を検証しております。 |
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Ultra-120 Extremeと高さ比較 |
Thermallight Ultra-120 Extremeと高さ比較してみました。 左がUltra-120 Extreme、右がFrio 冷却魂です。 クーラーの高さは「ほぼ一緒」 |
ソケット固定部分1 |
SocketAM2/AM2+/AM3の取り付け方法です。 基本的にネジ4本で固定するだけなので、固定金具の交換は非常に楽です。 |
ソケット固定部分2 |
マザーと絶縁する為にプラスチックのワッシャーを取り付け、3枚目の画像のようにして固定します。 ただ、このプラスチックのワッシャー・・・3枚目のようにして固定しなければならないのでポロポロ取れます。 |
バックプレート固定 |
バックプレートを装着し、ナットで固定する方法なので非常に固定しづらいです。 このナットもまた非常に締めづらく、いつも使う+ドライバーでは回せないのが難点ですね。 細いマイナスドライバーが必要です。 |
固定完了 |
M4A77TD PROでは全く物理的干渉もなく取り付けが出来ました。 ただし、ファンの取り付け位置的に、ヒートシンクが高いハイエンド系のメモリは取り付け出来ませんでした。 |
◇CPUクーラー別冷却度検証
検証環境 |
※検証時の室内温度は21.4度~22.6度内で検証しております。 |
今回は貸して頂いている「Frio 冷却魂」、「PRIMA BOSS」、「Ultra-120 eXtreme」、「CWCH50-1」、「AMDリテールクーラー」を使用し、Phenom II X2 555 BEを、定格(3.2GHz)、4.0GHzにOCし、OCCT Ver3.01を 15分間回して測定を行っています。
尚、検証時クーラーごとにCPUファンを変えることは比較する意味合いがなくなってしまう為、「Frio 冷却魂」に付属している12cmのファンコン付クーラーを使用し、ファン回転数は最低で検証しています。
Frio 冷却魂 ファン1基 |
◇Phenom II X2 555 Black Edition 定格 3.2GHz(Vcore:Auto) 最低:19度 最高:32度 ◇Phenom II X2 555 Black Edition 4.0GHz (OC Vcore:1.525V) |
Frio 冷却魂 ファン2基 |
◇Phenom II X2 555 Black Edition 定格 3.2GHz(Vcore:Auto) 最低:17.5度 最高:30度 ◇Phenom II X2 555 Black Edition 4.0GHz (OC Vcore:1.525V) |
PRIMA BOSS |
◇Phenom II X2 555 Black Edition 定格 3.2GHz(Vcore:Auto) 最低:21度 最高:36.5度 ◇Phenom II X2 555 Black Edition 4.0GHz (OC Vcore:1.525V) |
Ultra-120 eXtreme ファン1基 |
◇Phenom II X2 555 Black Edition 定格 3.2GHz(Vcore:Auto) 最低:27.5度 最高:42.3度 ◇Phenom II X2 555 Black Edition 4.0GHz (OC Vcore:1.525V) |
Ultra-120 eXtreme ファン2基 |
◇Phenom II X2 555 Black Edition 定格 3.2GHz(Vcore:Auto) 最低:26.5度 最高:41度 ◇Phenom II X2 555 Black Edition 4.0GHz (OC Vcore:1.525V) |
CWCH50-1 ファン1基 |
◇Phenom II X2 555 Black Edition 定格 3.2GHz(Vcore:Auto) 最低:27.3度 最高:39.5度 ◇Phenom II X2 555 Black Edition 4.0GHz (OC Vcore:1.525V) |
CWCH50-1 ファン2基 |
◇Phenom II X2 555 Black Edition 定格 3.2GHz(Vcore:Auto) 最低:22度 最高:36度 ◇Phenom II X2 555 Black Edition 4.0GHz (OC Vcore:1.525V) |
AMDリテールクーラー |
◇Phenom II X2 555 Black Edition 定格 3.2GHz(Vcore:Auto) 最低:27.1度 最高:41度 ◇Phenom II X2 555 Black Edition 4.0GHz (OC Vcore:1.525V) |
当然わかりづらいので、グラフにまとめました。
◇温度比較表 |
最低温度表 |
※クリックで拡大 |
最高温度表 |
※クリックで拡大 |
◇追記
CPUをPhenom II X2 555 Black EditionからPhenom II X4 965 Black Editionに交換したので、OCを交えつつ軽く検証してみました。
Frio 冷却魂 ファン1基 |
◇Phenom II X4 965 Black Edition 定格 3.4GHz(Vcore:Auto) 最低:32度 最高:49.5度 ◇Phenom II X4 965 Black Edition 3.8GHz (OC Vcore:1.4V) |
◇結論
実はこの検証勘違いや、手違いなどで「5回」も検証しなおしまして、もうヘトヘトです(^^;;
ようやくしっかりとしたデーターを取ることが出来、ほっとしております。
さて、どれが一番冷えたのか?と言いますと、上記のCPU/クロック別 最高温度比較表を見ていただければ一目瞭然ではありますが・・・「ぶっちぎりでFrioが一番よく冷える」と言う結果が出ました。
順番に並べると以下のような感じに。
順位 | 検証CPUクーラー名 |
1番 | Frio 冷却魂 ファン2基 |
2番 | Frio 冷却魂 ファン1基 |
3番 | CWCH50-1 ファン2基 |
4番 | Ultra-120 eXtreme ファン2基 |
5番 | CWCH50-1 ファン1基 |
6番 | Ultra-120 eXtreme ファン1基 |
7番 | PRIMA BOSS |
※リテールクーラーは4GHz時の温度が取れていない為、除外。
上位2位を独占するFrio 冷却魂の冷却度の高さは本物でした。
空冷の最強とも言われるUltra-120 eXtremeや、簡易水冷で人気のCWCH50-1にも勝る冷却能力で、驚くべき結果を出しています。
マザーを取り外さないと固定できないと言う固定方式にはちょっと残念でしたが、予想以上の成果を上げてくれたのでかなり満足です。
Frio 冷却魂は価格が7000円台との事で、ライバルはUltra-120 eXtremeや、CWCH50-1辺りだと思いますが・・・CWCH50-1より安く、そして同程度の値段となるUltra-120 eXtremeより冷えるということで間違いないと思います。