LGA1366最強のマザーともいえるEVGA製HPTXマザーボード「Classified SR-2」のレビューとなります。
Classified SR-2 (Super Record 2,270-WS-W555-A1/KR)
目次
パッケージ及び付属品 |
マザーボードサイズが非常に大きい為箱も同じく非常に大きい・・・。
試しにHA06(ATX)の箱と比較してみましたが、大きさはHA06の1.5倍を超えているかのようなサイズ。 <付属品一覧> |
外観 |
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マザーボードの規格は「HPTX」。 これだけじゃわからないので一般的なATX、E-ATXとサイズを比較してみましょうか。 ATX:305mm×244mm (30.5cm×24.4cm) 当然E-ATXサイズより大きいわけですから基本的にケースに入りません。 |
CPU周り |
フェーズはオールデジタルPWMになっており、発熱にも耐えうるようにヒートパイプ入りのシンクで冷却しています。 また、SR-2の特徴としてLGA1366のDual Socket仕様となっています。 Dual Socketにする為にはチップセットの仕様上Xeonを使用しなければならず、Core i7 980Xを2個使うといった事は出来ません。 |
ちりばめられたDrMOS |
メモリフェーズの部分やサウスブリッジの周辺に多数のRENESAS製のDrMOSがちりばめられています。 |
メモリスロット |
メモリスロットはDDR3-1066~1600(OC)に対応し、12本もメモリを挿す事が可能。 最大48GB搭載可能でGskillよりDDR3-1900 4GB×12枚というメモリセットも発売されております。 CPUとメモリスロットが隣り合せとなっているためメモリスロットと干渉する可能性があります。(2枚目参照) 背の高いシンク付のメモリなどは注意が必要ですね。 |
I/Oパネル |
PS/2やCMOSクリアボタン、EVBot用のコネクタ、USB3.0×2、e-SATA×2と言った豪華仕様。
背面にe-SATAが2つあるのが特徴的ですね。 |
大型のファン搭載 |
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大型ファンの下にはICH10R、nForce200×2が隠れています。
ファンは回転数が高いため騒音度は少々高いです。 |
オンボードスイッチ |
左からRESET、POWER、CMOSクリアとなっています。 |
スイッチで切り替え可能な3つのBIOSを搭載 |
マザーボード上にあるスイッチにより3つのBIOSを切り替えながら使用可能。 |
POST表示/温度表示機能 |
エラー時のPOST表示、温度表示機能あり。 PC起動後温度表示に自動的に切り替わります。 |
LEDインジ ケーター |
黄緑…Power LED 青…Standby LED 黄…DIMM1 LED、DIMM2 LED LEDによる各ステータスや接続状況を確認可能。 |
電圧測定ポイント |
オーバークロック向けマザーという事で電圧測定ポイントがCPU0のメモリスロットの隣に配置されています。
Vcore CPU0 |
PCI Express補助電源 |
3Way SLI/CrossFire時の電力供給が足りなくならないようにCPU1の下にPCI Expressの補助電源6ピン×2があります。
Radeon HD 5970を使用しておりますが、保険として挿していますが・・・普通なら必要ない模様。 |
PCI ExpressスロットのLED |
LEDが付いているPCI Expressスロットのみ利用出来るというインジケーターになっています。
これを変更する際にはPCI Expressスロットの無効化のジャンパピンをいじる必要があります。 |
裏面 |
裏面にはSR-2専用のソケット固定用バックプレートが採用されています。 こちらは付属品のバックプレートを使う事で交換可能。 ※バックプレートを外す際にはまず先にCPUソケットを取り外す必要があります。 |
オンボードチップ関連 |
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1枚目:RENESAS R2J20651 …MSIのDrMOSのチップ。 省電力化をハードウェアで制御。 2枚目:Marvell 88SE9128-NAA2 …SATA 3に対応するチップ。88SE9123でRAIDが組めない、PATA互換の問題が修正された物。 3枚目:Fintek F71808EU …温度監視、制御チップ 4枚目:Jmicron JMB362 …PCI Express→SATA II変換チップ。 SR-2の場合背面のバックパネルのe-SATA用 5枚目:REALTEK ALC889…オンボードサウンド 6枚目:Marvell 88E8057-NNC2 ×2…Gigabit Ethernetチップ。 7枚目:NEC D720200F1…PCI Express→USB 3.0チップ。 バックパネルにUSB 3.0×2ポート供給 |
BIOS |
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BIOSのオーバークロック関連の画像を一部抜粋しています。 ※発売当初のA47の物で撮影しています。 |
5970を挿してみた |
Radeon HD 5970を使ってもマザーの長さを超える事は出来ませんでした。
気になった所は「5970」と「SR-2」のヒートシンクが接触しそうだった事。 もう少し高さに余裕を持った設計にして欲しかったですね。 |
水冷化してみた |
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初水冷となります。 使用したウォーターブロックなどは以下の通り CPU:EK-Supreme LT – Acetal ×2 水冷化にあたり5.6万円弱掛かりました。 またケースの自作もしました。 |
◇ベンチマーク関連
別記事「おでん氏 VS ワタシ」にて各種ベンチ回してます。
この他にもいつも通りベンチマークを回したデーターもあるのですがあまりにも画像枚数が多いので近日中に別記事で上げたいと思います。
多分。
◇考察
今までBIOSからオーバークロックに対応したデュアルソケットのマザーボードはありましたでしょうか?
ASUSからはZ8PE-D18と言うマザーが市場に少数だけで回っておりますが、サーバー用途の為オーバークロック機能などは付いていません。
即ち「Classified SR-2」こそがLGA1366ソケットのマザーボードの中では最強といえます。
なお現在Intelのチップセットの中ではX58(Intel 5520)が最上位のチップセットとなっており、2010年後半までは続投となる予定です。
簡単に言えばSR-2持っておけば暫く最強というわけです。
ただしデュアルソケットで使用する際にはXeon 55x/56xのCPUが必要となるのでCPUに非常にお金が掛かるマザーボードでもありますが。
私のようにCPUをケチってE5620を2個揃えて見ても実際「おでん氏 VS ワタシ」にてXeon W3680(Core i7 980Xと同等品) 4.4GHzと各ベンチ勝負を行いましたが殆どのベンチマークで1CPUに負けるといった事がありました。
ワットパフォーマンスでも1CPUに負け、ベンチマークの殆どでも負ける…要するにこちらのマザーを生かすにはそれ相応のCPUが必要だと感じました。
また拡張スロットが全てPCI Express*16となっており、PCIを一切備えていません。
またPCI ExpressスロットがnForce200を通しているためサウンドカードやキャプチャーボードと相性問題が起こりやすいのも問題です。
事実SoundBlaster Titanium無印をSR-2と共に利用していましたがIRQの割り当ての問題により音は一応出ていましたが、急に音にノイズが乗り始めるといった不良まがいの事が起こっていました。
PCI Expressスロットには必要なグラフィックカード以外挿さないという方には全く問題ありませんが、その他を挿そうとしているユーザーは要注意です。
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