先日販売が開始された超軽量ノートPCの「Thinkpad X1 Nano」ですが、Lenovo USの情報を元にすると「WWAN(3G/4G)+タッチパネル付」にすると「907g→1001g」となってしまうことが判明しました。
WWAN+タッチ付にすると重量が大幅増
- ThinkPad X1 Nano (13”) Laptop – Lenovo US
CTO内容 | 重量 | タッチ無しとの差 |
タッチパネル無し | 907g | +-0g |
タッチ搭載 | 969g | +62g |
WWAN付、タッチパネル無し | 939g | +32g |
WWAN付、タッチパネル有り | 1001g | +94g |
Lenovo USに記載されている情報を確認してみると「WWAN付+タッチパネル搭載」の重量が「1001g」となっており、「WWAN無+タッチパネル無」の「907g」と比べると「94g」の差が生まれてしまっています。
WWANを除いてタッチパネル有、無しの差は「+62g」で、昔の「VAIO Pro 11」と比べると+100g変わっていたことを考えればかなり軽量化されていると思われます。
5G対応の追加アンテナで更に重量増か
- 薄くて軽い「ThinkPad X1 Nano」、大和研の開発者は性能にも大きな自信 – PC Watch
こうした13型のパネルは、いわゆる狭額縁というベゼルが小さくなっているかたちで納められている。とくに左右は狭くなっているため、ケーブルを通すのが難しく、無線のアンテナは首上(LCD側)に入れることはできず、基板やバッテリが納められている首下部分に納められている。
今回の製品では5GないしはLTEのセルラーモデム(WWAN)をオプションとして選択することが可能になっており、その結果5G(6GHz以下のサブ6に)対応するために4つのWWANアンテナと、2×2用のWi-Fi 6に対応させるために2つのWi-Fiのアンテナという合計で6つのアンテナを首下に入れざるを得なくなっている。
下側のWWANのアンテナはスピーカーと一体になっており、スピーカーの音質のために十分なスペースを確保しながら、しっかりシールドすることでアンテナ利得も確保出来るようになっている」とのことだ。
5Gに対応させるために「4つのWWANアンテナに加え、2×2のWi-Fi 6用アンテナの計6アンテナを首下(マザーボード側)に入れている」ため、重量が増加(907g→939g=+32g)したと考えられます。
この辺りは5G対応のモジュールを内蔵した第1世代のノートPCであるため、致し方ないと言えそうです。今後の改善に期待したいところ。
1kgを超えてくるとX1 Carbonが見えてくる
2020年12月現在でもThinkpad X1 Carbonの第11世代(Tiger lake)のPCは発表されておりませんが、X1 Carbonで5G対応のWWAN及びタッチパネル付モデルが出てくると、X1 Nanoを購入しなければいけない必然性が薄れてきます。
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- ThinkPad X1 Nano Gen 1 Platform Specifications ※PDF – Lenovo US
なお、基板の構成だが、メモリはオンボード搭載のみ(そもそもLPDDR4はオンボードしか選べない)で8GBないしは16GB、ストレージはM.2で実装しているが、2242サイズになっており、そのため1TBが最大容量となる。2242サイズとは言え、SSDはユーザーが交換できるように構造上なっていることは、保証期間が切れた後のメンテナンスを考えると嬉しい。また、Wi-Fiはモジュールがオンボード搭載で、WWANはM.2での実装となる。
特にX1 NanoはSSDが「M.2 2242(PCIe 3.0×4)」という珍しい種類のSSDが採用されている影響で交換が行いにくいため、この辺りを改善したX1 Carbon 第11世代(Tiger lake)が出てくるとX1 Nanoが微妙な立ち位置になるのは間違いないでしょう。
尤もX1 Carbon 第11世代(Tiger lake)でタッチパネル付、5G対応モジュール付、1kgに近い重量のモデルが販売されるかどうかも分からないため、何とも言えないところですが…。(Lenovoはタッチ付をX1 Carbonで出したり、出さなかったりなので正直分からない)