Arctic Cooling Accelero XTREME 5970 適当なレビュー

Arctic Cooling Accelero XTREME 5970 適当なレビュー

Accelero XTREME 5970Radeon HD 5970購入から約9カ月・・・不自由なく使えていたのですが、やはり問題は「熱」

それを解決するために唯一Radeon HD 5970用で発売されている3連ファンのArctic Cooling製の「Accelero XTREME 5970」を購入してみました。

Accelero XTREME 5970 (ZAV-5970)
Accelero XTREME 5970 (ZAV-5970)

パッケージ及び付属品

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パッケージはGTX 280のAcceleroと同じパッケージで、「無駄が無いECOパッケージ」と言った感じ。
取扱説明書などは中に入っていますが、外側に簡易的に取り付け方や注意事項、スペックなどが書かれています。
ちなみに製品の保証は輸入代理店のZAWARDの1年保証。

付属品は以下の通り。・Accelero XTREME 5970 本体
・PCIブラケット
・VRMシンク
・メモリ用などの熱伝導シート
・取扱説明書

GTX 280用のAcceleroの時よりもシンクやバックプレートなどが削減されており、非常にシンプルな内容となっています。

 

 

巨大な3連ファン

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Accelero XTREME 5970の特長は何といっても「巨大な3連ファン」で、Radeon HD 5970リファレンス基盤の4ピン電源によりファンスピードが調節されます。 

ファンの大きさは約9.2㎝。

 

 

8本のヒートパイプ

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Radeon HD 5970の発熱にも耐えうるようにヒートパイプは8本仕様となっており非常に豪華。
ただしPCIブラケット側のコアについては4本、その反対側のコアに8本と言う変則的なデザインとなっています。 

おそらくブラケットの反対側にあたる部分は5970のVRM部分があるのでそちらを考慮したうえでのヒートパイプの配置かと思われます

 

 

リファレンスクーラーの大きさ比較

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2枚目のバックプレート部分に注目して頂きたいのですが、Accelero XTREME 5970のヒートパイプの長さ比較すると微妙にAccelero XTREME 5970の方が短くなっています。 

その差は非常に小さく、約1㎝程度ですが短くなっている事が確認出来ます。

ただしAccelero XTREME 5970を固定する際には必ずリファレンスクーラーのバックプレートを使う必要がありますので、実質長さは変わらないと考えた方が良いです。

 

 

GPU接触面

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GPU接触面は銅ベースとなっており、その他の部分はアルミベースとなっています。

 

 

グリスMX-2が添付済み

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写真を撮る前にぶつけてしまってネチョってなってますけどお気になさらず。
GPU接触面にはArctic CoolingのMX-2が添付されており、粘度は結構高めでベッチョリしてます。 

グリスが必要ないので取り付け時には重宝すると思います。
ちなみにMX-2は単品販売されております。

Arctic Cooling MX-2/4g – coneco.net

 

 

取り付け方法

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取り付け方法は非常に楽です。
説明書に記載されてある通りにメモリーやブリッジチップ、VRM部分に熱伝導シートを引き、VRM用シンクを固定。 

そのあとにAccelero XTREME 5970を乗せれば完成です。
大体30分程度で作業は終わると思います。

ただし問題はリファレンスクーラーのはずし方ですね。
次項で説明します。

 

 

リファレンスクーラーのはずし方の注意点

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外し方としてはリファレンスクーラーのバックプレート部分にあるネジをすべて外します。
その後にコア部分の4つのネジを外すと言った手順で行います。 

ただしコア部分にネジを外す際には必ず「対角線」で少しずつ緩めながら外していった方がコア欠けの心配がなく安心です。

この後にリファレンスクーラーを外そうとしても外れません。
意外と気付きづらいのがPCIブラケットの部分にネジが2つあるという事で、こちらを外してやればリファレンスクーラーを外すことが出来ます。

 

 

ファンは着脱可能

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Accelero XTREME 5970のファンはプラスチックで各部分が固定してあるだけですので、はずしてやればファンのみ着脱が可能のようです。

 

 

取り付けてみた

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色々な方向から撮って見ました。
やはり3スロット占有のAccelero XTREME 5970は圧巻ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

VRM部分のシンクのでっぱりが気になる

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VRMのシンクを固定する部分が約1㎜ほど出っ張っています。
特にPCI Expressスロット干渉することはないので気にすることはないとは思いますが、これは加工精度、設計の問題と思うのでもう少ししっかりとした製品に仕上げてもらいたかったですね。

 

 

マザーに取り付け後

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ふつくしい・・・。 

3スロット占有なので周スロットに気を付ける必要はありますが、デザインの統一感がありカッコいい。

 

 

電源ON時の騒音について

リファレンスクーラーではマザーボードによって電源ON時のBIOSが立ち上がる瞬間爆音を轟かせることがあったのですが、Accelero XTREME 5970の場合非常に静かに立ち上がっていますね。 

高負荷時でもファンの騒音は全く無く、非常に静かです。
GTX 280用のAcceleroと同じ傾向で良かったです(^^;;

 

 

検証環境

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今回の検証はFurMark Ver1.8.2のStability Testを用いて解像度は1920*1200、MSAA *8倍で検証しています。

 

 

冷却度検証

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アイドル時:最低47度
高負荷時:最大62度
 

詳細は2枚目の画像のGPU-Zのログをご覧ください。

リファレンスの温度が

アイドル時:約42度
高負荷時:約75度

と言う結果となっていたのでアイドルが5度上昇、高負荷時が13度下がるという結果となりました。

アイドル温度の上昇については季節的な問題が大きいと思われますので確かに上がったようになっておりますが、誤差程度と考えてもいいのではないか?と思います。

ただ季節的なことを考慮しても高負荷時に13度も下がったというのは素晴らしいですね。

 

 

ファンスピードが検出出来なくなる

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リファレンスクーラーでは回転数が検出出来ていたのですがAccelero XTREME 5970に交換したことで回転数の検知が出来なくなりました。 

これによりどれぐらいで回転しているのかもわからないのでレビューが非常にしづらい(^^;;

 

 

裏面のバックプレートが熱くなる

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非接触温度計(ワイヤレスどこでも温度計)にてバックプレート部分の温度を計測してみましたが 

バックプレート部分が55.1度
Accelero XTREME 5970のシンク部分が41.6度

約11度の温度差が出来ています。

これはバックプレート部分がリファレンス同じものを利用しており、熱を発散するにもシンクなどが無い為かと思われます。
裏面にシンクなどを張り付けてやればある程度は解消されるかと思います。

 

 

◇考察

Radeon HD 5970の交換用GPUクーラーとして出てきてくれたことは非常にありがたいのですが「価格が高すぎる(実売約8,500円)」「ネットショップでも実店舗でも取扱店が異常に少ない」と言うのが問題ですね。

前者に付いては元々の価格がUS $76.95となっているのである程度高くても仕方がないですね。(送料、代理店手数料なども含まれますから)

ただ取扱店が少ないというのは非常に残念でなりません。

coneco.netを見てみるとAccelero XTREME 5970を取り扱っているところは約3店、これにオリオを追加して約4店舗…普通のGPUクーラーに比べて取り扱いのお店が少なすぎますね。

私は購入するときは出来るだけ実店舗で購入するように心掛けていたのですが、ヨドバシカメラ梅田にあると聞いて直行後、9580円と言うぶっ飛んだ価格を見てたまげまして、結局「シグナル」と言うネットショップで8,280円で購入しました。

確かに非常に高価でニッチなクーラーですので対して数は売れないでしょうが、少数だけでも良いので入荷して欲しいなぁとは思います。

 

さて、話がズレましたが「冷却性」については言うまでもなく 最 高 です。

静音性もリファレンスクーラーに比べ非常に動作音が静かになっており、高負荷を掛けるごとに回転率が上昇し騒音度が上がるリファレンスとは雲泥の差です。

確かにクーラー本体の価格を考えればミドルレンジのGPUカードが買えてしまうお値段ですが、最強のGPUを安定して回すにはやはりここまでしなければならないという覚悟は必要だと思います。

コストパフォーマンスは確かに悪いですが、ここまで発熱するRadeon HD 5970をしっかりと冷却出来る点では十分に評価出来ると思います。

Accelero XTREME 5970 (ZAV-5970)
Accelero XTREME 5970 (ZAV-5970)

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