ASUS U3S6 適当なレビュー

Vertex 3(VTX3-25SAT3-240G)をX58環境で活かすために×4接続ということを信じて購入。

以下適当なレビューです。


ASUS U3S6

 

パッケージ及び付属品一覧

 
<付属品一覧>
・U3S6本体
・SATA 3対応SATAケーブル ×2本
・ドライバCD

 

 

スペック

接続:PCI Express*4
搭載チップ:USB3.0:NEC μPD720200、SATA3:Marvell 9120(旧ロットはMarvell 9123)、PLX PEX 8608(旧ロットはPEX 8613)
接続ポート:USB3.0×2、SATA3:2ポート
※古いロットのものはSATA3チップがMarvell 9123、PLXのブリッジがPEX-8613となっています。
代理店に問い合わせたところ、Marvell 9120については9123が製造終了とのことで9123からIDE機能を取り除いた9120へと変わっている模様
PLEXのブリッジチップに付いてはPEX8613PEX8608になった事でP55/P67/Z67にオンボードされている物と同じになりました。
チップを見る限りサイズが小さくなっており、データシートを見る限りTypical Power: 1.74 Watts→Typical Power: 1.2 Wattsへと減っているようです。

 

 

概観

PCIブラケット側にUSB3.0が×2ポート、ケース内部にSATA3ポートが2ポートという仕様。

 

 

PCI Express*4接続

PLXのブリッジチップのお陰で接続はPCI Express*4となっています。

チップセットによってはレーン割りによる帯域の割り当てが異なるので必ずレーン割を調べるようにしておいてください。

 

 

SATA 3ケーブル

両端ともラッチ付きで、片方はL字、片方は普通のケーブルになっています。

 

 

接続ポート

 
PCIブラケット側にUSB.3.0ポート×2
ケース内部向けにSATA3 ×2ポート。

供給する外部電源などは必要ありません。

 

 

カード裏面

コンデンサなどはなし。

 

 

リビジョン

当方が入手した基板にはRev.1.03Gとの記載有り。
2011年以降に出荷されたものはだいたい新しいリビジョンのものへと移行し、チップなどが変わっている模様です。

 

 

搭載チップ

  
Marvell 88SE9120-NAA2:SATA3.0用チップ
NEC D720200F1:USB3.0用チップ
PLX PEX8608-BA50BE G:PCI Express*4に変換するブリッジチップ

 

 

BIOS時の認識

BIOS項目がOSロード前に一瞬出ます。(5秒ほど)

良く見ていただければ分かりますが、Marvell 9120のチップがPCI Express*1で接続されていることが分かります。
つまり…PCI Express 2.0で接続されていても双方向で最大500MB/sとなってしまうのでVertex 3の性能を活かしきることは不可能と確定。
後は以下ベンチをご覧になってください。

 

 

検証環境

 

 

今回の検証はU3S6の正式サポートとなっているRampage II GENEで、PCI Express*4スロットに挿して検証しています。

 

CrystalDiskMark 3.01 x64 0Fill 100MB/1000MB

 

 

 

CrystalMark2004R3 0.9.126.452 128MB

 

 

ATTO Disk Benchmark v2.46 256MB ForceWriteAccess OFF/ON

 

 

 

HD Tune Pro 4.60 Read/Write 64KB

 
※Writeに関してはCドライブとして利用していたため計測できず。
HD Tune ProのWriteはドライブレターを当てていない状態でしか計測できません。

 

全体の結果を通してVertex 3のスペック(最大読み込み:550MB/s、最大書き込み525MB/s)に照らし合わせてみると、全てのスコアーで性能を完全に生かしきれてないことがわかります。

ベンチマーク順に画像ではなく数値化すると以下のような感じに。

ベンチマーク シーケンシャル 最大リード(550MB/s) シーケンシャル 最大ライト(525MB/s)

CrystalDiskMark 3.01

378.5MB/s 219MB/s

CrystalMark2004R3 0.9.126.452

361.52MB/s 208.94MB/s

ATTO Disk Benchmark v2.46

約400MB/s 約210MB/s

HD Tune Pro 4.60

282.8MB/s

ATTO Disk Benchmark v2.46を利用した場合、圧縮転送がデフォルトで適用されるので大体公証スペック通りの転送速度が出るのですが…見る限り明らかに出ていない。

シーケンシャルリードで400MB/s、シーケンシャルライトで210MB/s程度で頭打ちとなっており、原因としては帯域不足が原因の模様。

 

BIOS時の認識の項目で簡単に説明しましたが、U3S6のSATA3のチップ…「Marvell 9120」は内部がPCI Express*1接続となっており、PCI Express 2.0に対応しているとはいえ双方向で理論値上双方向500MB/sしか出ません。

U3S6はPCI Express*4接続であってもMarvell 9120の内部接続はPCI Express*1ですので、SATA3の性能は生かしきれないことになります。

残念ながらX58の環境でSATA3のSSDの速度を活かそうとした場合SATA3対応のRAIDカードが必要のようです。

非常に残念です…。

 

◇考察

USB3.0とSATA3が使えて、PCI Express*4レーンで帯域は十分!(Only with PCIe*4 You with have Enough Bandwidth)という様な言い回しが箱に書いてあるんですが、これは偽りだと感じました。

確かにUSB3.0はフルスピードで使えたとしてもSATA3に関してはフルスピードで速度が出ているとは言えない状態です。

正直なところPCIe*4接続ではなく、PCIe*2接続で内部がつながっていますからカード自体の性能は生かせてない感じですね…(´ρ` )

 

またRampage III GENEU3S6を挿して見ましたが、BIOS画面後のMarvellのBIOS画面がスルーされており、U3S6に挿していたドライブ自体認識されないということが起きていました。

PLXのブリッジチップを積んでいる為、マザーによっては相性が出る事が多いようですので購入を検討される際にはまず動作確認出来ているか調べる事が必要だと思います。

また、SATA3の性能に関しても期待されないように…。


ASUS U3S6

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